魔法のキューブ
(プーさん)
製品名 |
魔法のキューブ |
価 格 | 1,600円 |
発売元 |
テンヨー |
分 類 | パーラー、キューブ、筒、プーさん |
2003年11月3日
最初に
something interestingの中にある「最近見かけなくなったもの」で「カラー・ダイス・ミステリー」を紹介しました。金属製の四角い筒と、木製のブロックを使ったマジックです。
数年前からこれとほぼ同じ現象をプラスチックのブロックとプーさんの絵を描いたブロックで行うマジックがテンヨーから発売されています。商品名「魔法のキューブ」1600円
少し前、中学1年生の女子生徒が何かの会でマジックをしたいので教えてほしい、と言ってきました。東京ディズニーランドにあるテンヨーのショップで数点購入してきたようです。その中にこの「魔法のキューブ」も入っていました。せっかく相談されたので、蛇足かも知れませんが、おまけのクライマックスを付け加えました。
現象
トップの画像にあったように、プーさんが風船にぶら下がっているところを描いたブロックが三つあります。このブロックの順番を変えて、一番下が風船、真ん中が顔、上がお尻と、逆に積み重ねます。筒をかぶせてからおまじないをかけ、筒を取りのぞくと、風船が一番上に来て、最初のような順番になっています。これはすぐにもう一度繰り返すことができます。
やさしい方法ではこれで終わってもよいのですが、この後、風船のブロックが消えて、離れたところに置いてあった、箱から消えた風船のブロックが現れるという見せ方もできます。
ここまでは解説書に載っています。私が彼女のために付け加えたのは、最後にこの筒から小さなプーさんのぬいぐるみを出現させることでした。
先ほどまでの現象が終わり、ブロックを三段に積み重ね、これで本当に終わりという雰囲気でブロックに筒をかぶせていくと、中から小さいプーさんが現れます。
コメント
ある程度マジックをやっている方であれば、最後にぬいぐるみのプーさんを筒にロードするのは難しくないはずです。「カップ・アンド・ボール」のクライマックスにレモンを出現させるときと同じようなタイミングとミスディレクションで十分可能です。問題はぬいぐるみのプーさんをどこに隠しておくかだけです。
即席で演じるのであれば、テーブルの上の何かの陰にでも隠せば間に合います。準備が可能なら、ちょっとしたホルダーを作って、テーブルの後ろにぶら下げるか、ジャケットを着ているのなら「四つ玉」のホルダーのように、ジャケットのすそにぶら下げておくこともできるでしょう。
このときは、風船のブロックが消えて、それが現れる場所として、彼女がふだん使っている帽子を使いました。その帽子の陰、つばのところに針金で簡単なホルダーを作って、そこにプーさんを保持していました。隠すと言っても客席から見えないだけで、つばを持てば、自然に手の中に入るような位置です。完全に手の中に隠れなくてもかまいません。手から少しはみ出すくらいの大きさでも、もうマジックは終わったという雰囲気になっているため、少しだけ角度に気を付ければレモンのロード同様、まず気づかれることはありません。
ぬいぐるみの大きさはパームのことを考えれば小さいほうがらくですが、あまり小さいと筒から抜け落ちてしまいます。ぬいぐるみを筒に入れた後、筒の底に手を当てなくても落ちてこないくらいの大きさ理想的です。大きすぎると、ロードのときに手間取ります。
適当なものが見つからないときは、少し小さくてもかまいません。カップアンドボールでも、小指でロードしたレモンを保持していますから、それと同じ要領で持てば落ちてくることはありません。
このときの会では最初にこれを演じ、二つ目は黒い紙の筒からシルクが出現し、最後にコメットが現れる派手なものをやって、終わりにしたようです。