製品情報

製品名あなたの好きな時間
制 作マジカル工房 あっと
購入先オフィス・ニシカワ
考案者益田克己
価 格7,000円
分 類クロースアップ、予言

1998年6月9日


最初に

今年(1998年)のはじめ、東京方面だけで放映されたマジック番組がありました。「M−1グランプリ」というタイトルの番組です。プロ、アマ含めて何人かのマジシャンが出場し、トーナメント形式で「勝負」し、勝ち上がって行くという、ちょっと類のない番組でした。決勝で、益田さんはこのマジック、「あなたの好きな時間」をやったそうです。そして見事、優勝しました。

事前の打ち合わせでは、あるプロマジシャンの方が優勝する「予定」になっていたそうです。しかし、これを一般の人に見せたときの反応が予想以上に大きかったため、益田さんが優勝してしまった、という裏話を先日某プロマジシャンからうかがいました。(笑)

数年前から、マジック界ではクリエイターとしてよく知られている益田さんですが、そのトリックはそれほど出回っていません。これは彼がアマチュアでもあり、また商品が手作りのため、大量生産しにくいことも理由でしょう。限られたコンベンション等で、たまに販売されるにとどまっていました。そのため、一般のマジックショップではほとんど販売されていないので、私も噂だけでしか知らなかったのがこのマジックです。2,3日前届いた”オフィスニシカワ”のカタログに載っていましたので、早速注文しました。

Favorite Time
現象

厚さ5ミリほどの透明なアクリル板の間に、1枚の写真がはさまれています。四隅は、しっかりボルトとナットでロックされています。

アクリル板の中の写真には、懐中時計が写っています。実際にはこの時計が何時を指しているかはわからないように、文字盤の上に黒いカバーがかぶせてあります。これをテーブルの上に置いておき、観客に好きな時間を言ってもらいます。「8時」とか、「10時」とかのように、ちょうどの時刻です。

観客がある時刻を告げたら写真の時計を見せると、まさにその時刻を針が指し示しています

コメント

「穴が動く」でもそうですが、益田さんのマジックの特徴は、仕掛けなど何もないように見えるのに、実際は大変精密な細工がしてあるところでしょうか。これもとてもきれいな仕上がりになっています。アクリルのフレームは、ごく普通の写真を入れる写真立てのようにも見えますから、飾っておくだけでも楽しめます。

演出としては、「予言」として演じるのが最も一般的でしょう。しかし、それ以外にも工夫次第で色々と考えられると思います。
また、このマジックのタネ自体の原理は大変シンプルなのですが、実際に演じるにはある程度練習が必要です。決して難しいことをするわけではありませんが、スムーズにできるようになるには、何度かやってみる必要があります。と言っても、30分も練習したら大丈夫でしょう。

追加の補足:1998年6月12日

このネタは人気があるようで、紹介した途端、数名の方から問い合わせがありました。以前からこれを使っている知人からもメールをもらい、重要なアドバイスがありました。
このネタは精密にできていますので、乱暴に扱うと壊れます。特に、「あの部分」は、普段、使わないときや鞄に入れて持ち運んだりするとき、ケースと触れない用にしておく必要があります。スポンジの切れ端などを片側に差し込んで、普段は「あの部分」に余分な力が加わらないようにしておけば大丈夫です。

 

魔法都市の住人 マジェイア


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