Shockclock
Shockclock
1999/5/28
マジックの道具ではありません。電池で動く「ふりこ時計」です。ちょっと普通でないのは、振り子の前にトランプがあり、そのトランプが空中に浮いているのです。目の前で見ても、トランプには一切、支えはありません。
これを見たとき、誰でもすぐに考えることは、トランプの周りに透明な板でもあり、そこにトランプの絵が描いてあるということではないでしょうか。ところが実際にはそうではありません。
誰かにこれを見せるのなら、目の前、３０センチ位のところにおいて、鉛筆などでトランプの周りをぐるっと一回りさせることもできます。トランプの縁にも何も支えはありません。観客にこの時計を手渡して調べてもらうことは無理ですが、観客が直接手を触れない限り、いくら近くで見てもわからないでしょう。
原案者のルーバー・フィドラーは、マジックのタネも数多く作っています。しかし、彼の作品はマジックより、このようなパズルのようなものにこそ才能が発揮されますね。マジックのセンスはイマイチですが、パズル作家としては優秀です。
もう少しこの時計について説明しておきますと、うしろで動いている振り子は完全にトランプの左右から飛び出しています。下の振り子も、途中の棒の部分も全体がはっきりと見えます。
右上の破れたコーナーと、手の部分に何かがあると思うかも知れませんが、ここにも何もありません。
昨晩、私の所属している大阪奇術愛好会の例会がありましたので、阪急百貨店のマジックコーナーで買ったものをそのまま持って例会に参加しました。愛好会には三田皓司氏をはじめ、パズルには強い連中がそろっているのに、完全な正解者はだれもいませんでした。ステージよく行われている「人体浮揚」のネタなども知っていて、パズルに関しても広範な知識がある人がそろっている愛好会ですら、正解者がいなかったのですから、普通の人に見せてもまずこれの原理がわかる人はいないと思われます。
普段は置き時計としても使えますから、2,980円なら安いでしょう。
ルーバー・フィドラーのマジックには、昨年度、「ボツネタ大賞」を受賞してもらいましたが（汗）、これはお薦めです。
発売元はテンヨーです。テンヨーのマジックコーナーには置いてあるはずですが、売場に入ってくる数はないので、すぐに売り切れるそうです。電話で在庫確認か、予約でもしてから行ってください。
発売元：株式会社テンヨー
原案者：ルーバー・フィドラー
商品名：「ルーバー・フィドラーのショックロック」
定価：2,980円
電源：単三乾電池３本
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