さてさて、ちと忙しくて、ここんとこサイトの更新をサボっていたら、いつのまにやらこのサイトも開設から4年を迎えようとしています。
途中、プロバイダのカウンタが何度かブっ飛んだり、プロバイダ自体が無くなったりと色々ありましたが、まあ今後ともご贔屓の程を。
さて、まもなく4年目に突入するこのサイト、今回はCrimsonネタで行ってみませう。
では(^^)/。
先月、CrimsonのCollector'sシリーズもついに四作目のBOXセットが発売されました。
今回のセットもDGMでの配布からすると、随分時間も経ってはいますけど、なかなか興味深い三枚が揃いました。
三枚それぞれ、その背景を考えるとなかなか興味深いものがあります。
あ、今回は、最初の頃にあった一部のオミット作業は行われてないみたいですね??
うーん、Fripp翁としてはDGM会員を優先していたのでしょうが、そろそろそれもあきらめ始めたのかな??
ちなみに今回のセットには、これまでDGMでリリースされた各作品のジャケットを使用したポストカードなんておまけも付いています。
ホントは、HydeParkがディレイしてなければ、そろそろここらで入手出来たと思うのですけど(Krimson
Newsで、結局リリースに反対しているらしいのはGregだと言うことがバレちゃいましたけど....)、まあ、それは置いといて、それぞれの作品をチェックしてみましょう。
まず最初(というか年代順ですか??)は、ブートの世界でも有名な'70年代Crimsonのラストライブとなった、'74年7月1日に行われた米国/New
YorkのCentral Parkでのライブです。
こちら、先にも書いたようにブートの世界では'LAST LIVE SHOW'というCDが出回っていましたが、今回のこの音源もベースは'LAST
LIVE SHOW'の音源と同じみたいです。
当時、この'LAST LIVE SHOW'を聞いた時、トップナンバーが'21st Century Schizoid
Man'というのが、何か凄く不自然に思えたのですけど、今回の音源も曲順は'LAST LIVE SHOW'と同じですんで、ホントにトップに'21st
Century Schizoid Man'をやったんですね??
ちなみに、'LAST LIVE SHOW'と比較すると、音質的には演奏がクリアになっていますけど、やはりオーディエンス録音ですんで、観客の声が綺麗に(??)入っているのはご愛敬。
だけど、この音源、はっきし言ってLark's Crimsonのライブ音源としては、演奏の質といい、ホントにベストな音源です。
Crimsonは'73年のツアーからライブ演奏を自分たちでかなりの数、録音していました。
それのおかげで、'The Great Deceiver'なんて作品も出来たわけなんですけど、何故かこのCentral
Park音源だけは録音してなかったんですね??
だけど、その時の演奏がベストな演奏だったってのは、なかなか皮肉な話でもあります。
Fripp翁自身、この時の演奏がOriginal Crimsonのライブと並ぶベストな演奏だった事を認めてますしね。
曲としては中盤の'Improv Cerberus'以降、特に'Fracture'なんかは凄い演奏ですし、'Starless'からオーラスの'Lark's
2'の怒濤の寄り身も迫力もんです。
まあ、この公演後、英国に帰国してからDavidの首が飛ぶわけですけど、演奏自体はそんな事を感じさせないまとまりも感じられます。
多分、まもなく'USA'(つまり以前から噂のあったUSA-IIですね??)も再発される筈ですけど、正直言って音質はともかかく、演奏的にはこの音源を越える事は無いんじゃないっすかね??
さておつぎは、所謂Discipline
Crimsonのデビュー前のツアー音源であります。
こちらも演奏日なんかは違いますけど、ブートの世界では幾つかの音源がありますし、このサイトでも一枚紹介した事もありますよね??
未だ、Crimsonと名乗らず、このツアー中はDisciplineと名乗っていたわけですが。
結局ツアー、レコーディングを終えて、AdrianがFripp翁に'バンドの名前は??'との問いにFripp翁が'Crimsonで良いよ'と答えたのは有名なお話ですけど。
この音源も含めてこの時期のツアーでは演奏曲目は'Discipline'に収録予定の曲と'Red'及び'Lark's
2'で構成された訳ですが、どうしても一時間強のステージ構成が精一杯だったようですね。
Crimsonと言えばレコーディング前に新曲携えてツアーに出て、音固めをするのが通例になっているわけですけど、このツアーもそんな意味合いを持っていました。
演奏自体も、正直、未だあんましこなれてなくて、まあミスというよりもミスを犯さないように演奏してますって感じでしょうか??
この当時のCrimsonの新しい武器はTonyのStickとBillのシモンズだったんですが、未だこの時の演奏ではそれらの新しい武器がインパクトを与えているか疑問というか、ちょっと試行錯誤状態とも言えます。
特に、'The Sheltering Sky'なんか、かなりきついっすね、これ??
あ、それと正直、音質的にはちと苦しいです。
まあ、腕達者四人組ではありますが、やはり最初からうまくいくわけじゃないって事でしょうかね??
(そういう意味では最初っからうまくいったのはOriginal Crimsonだけ??あ、Metal Crimsonもかな??)
最後は、ある意味注目されてたあのダブルトリオ崩壊のきっかけになったと'97年のNashvilleリハーサルの音源であります。
このリハーサル後、AdrianがV-Drumを入手して、ProjeKct-2がスタート、ライブとしてはBillを含めたProjekct-1が先に行われましたけど、所謂Fripp翁言うところの調査研究機関が活動をスタートしたわけです。
で、肝心の内容のほうはというと、うーん、この時のリハーサルって、次のアルバムもしくはツアー用の曲作りだったのでしょうね??そんな雰囲気はあるんですけど、正直ところどころはCrimsonらしいというかテクニカルで鬼気迫る演奏もありながら、全体になんか散漫というか、演奏に気が入っていない感じがするんですよ、これ。
そこかしこに、ProjeKctやらY2K-Crimsonの'The ConstruKction of Light'でも使用されるフレーズやらリフも出てきますが、どうもね、緊張感が無いんですよね??
リハだから仕方無いかってのもあるんですけど。
特に、リズム隊、BillとPatのズレっていうのか、主導権争いに出たPatと何か投げ遣りなBillって感じがして、Crimsonにしては珍しくリズムがルーズなんですよ。
Fripp翁がところどころ先祖帰りしたような音を出してるとか(船乗りが帰って来た??)、Tonyがおもしろいリフを弾いたりしてるのは興味深いんですけど、やっぱリズムが物足りないつーか、好き勝手にイっちゃってる感じがするんですよ、これ。
ダブルトリオが崩壊した原因って、そう考えるとやっぱこの点だったような気がしますね。
Fripp翁とAdrianがV-Drumの使用を提案したのが、このリハの後だと思うんですけど、ある意味そんな状況下のリズム隊の再構築の手段であったのかも知れません。
(まあ、生のドラムがうるさいってのもあったようですけど^^〜by Fripp翁)
大体、バンドの崩壊なんてのは些細な事がきっかけになるんですが、Crimsonの場合はかなり深刻だったようですね??
さてさて、今回は'The Collector's King Crimson
Volume 4'を紹介しました。
何か、今回のセットって不思議な組み合わせですよね??
'74年の崩壊と、'81年の新生、そして'97年の崩壊という、まさにCrimsonの輪廻転生といったところでしょうか??
Crimsonは、まもなく米国を中心としたツアーを始めるそうです。
多分、そのツアーでは新曲が披露され、次作のレコーディングも夏過ぎには始まるんじゃないでしょうか??
でも、残念ながら今回もTonyの参加は見送られそうですね。
まあ、純粋にTonyのスケジュールの問題でCrimsonとの間に問題がある訳ではないようですけど。
でも、Billの参加は夢の夢なのかな....この調子だと....