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THE CONSTRUKCTION OF LIGHT JAPAN TOUR 2000 YOKOHAMA→TOKYO(2000.10.09)
(2000.10.11 追記)

Tour Pamphlet 'THE CONSTRUKCTION OF LIGHT JAPAN TOUR 2000' 10/9の名古屋公演から中盤戦に入りました。
筆者は、ホールツアー初日(10/3)の神奈川県民ホールと渋谷公会堂での東京3Days最終日(10/7)を観ましたが、一応未だ観ていない方もいるかと思いまして、ネタバラシ無しとしていましたが、既にKrimson Newsにセットリストも公開されていますし、ツアーも中盤戦に入りましたから、筆者なりのコンサートレポートを公開します。
まず、今回のツアーを観て興味深かったのは、Crimsonが日本公演及びその後のツアー向けに当初のセットリストをかなり変えた点でしょう。
横浜のホール初日のセットリストはこちらですが、この前のツアーでは現在及びダブルトリオ時代のナンバー以前の曲は'Three of a Perfect Pair'程度でしたが、今回の日本公演からDiscipline Crimsonのナンバーが三曲加えられ、また'Red'も加わっています。
日本公演を意識した選曲がされたようにも思えます。
ただ、このセットリストがこの後のツアーで使用されるかどうかは微妙なところかも知れません。


 さて、横浜公演ですが、ホール初日という事ですのでCrimsonの各メンバーもかなり気合いが入っていたように思えます。
又、10/2ウォーミングアップクラブギグよりも曲数も多く、ほぼ二時間みっちり、アンコール三回/計五曲を含む全16曲が演奏されました。
残念ながら、因縁の神奈川県民ホールですので、客の入りは六分入り(加えて三階席とPAブース後ろには客は入れなかった模様....)とちと寂しい状態ですけど、今回の
Crimsonのツアーって、どっちかというとクラブ向けのツアーなんですよね。
それは機材なんかからも見てとれますもの。
ステージは、既にDGMのオフィシャルサイト等でも公開されているようにステージ向かって左手にTrey Gunn、ステージ中央にAdrian、その後方にPat、そしてステージ右手にFripp翁が陣取る形です。
当然、PatのセットはVドラム中心ですが、一応スネアとバスドラム、あとフロアタムは使っていたように見えました。
しかし金物はほぼ垂直に立てたトップシンバルと何故か顔の前当たりにセットされたリモートハイハットのみ。
ドラムキットのブースはアクリルの防音パネル(但し前回のダブルトリオよりは低めのセッティング)で囲まれています。
一部で言われていたダブルトリオ時代、左右からのアコースティックドラムやパーカッションがうるさいからVドラムを使おうとFripp翁が主張したのをBillが嫌がったのがダブルトリオ崩壊の原因(??)という噂も、あながち嘘ではないかも知れません。
照明等もシンプルで、前回のダブルトリオ時代よりも機材は少な目としているようです。
まあ、ダブルトリオのツアーはその機材の多さからかなり金がかかったと各メンバーが証言していましたから、その辺も考えての事でしょう。
ステージの後ろには白いスクリーンが張られ、そこにプロジェクタ二台から'
The ConstruKction of Light'のジャケットや今回のツアーパンフでも使用されたCG処理された画像が映し出される演出となっています。
この他演出面は軽いスモークマシンの使用とモータドライブのスポットが四台とこの当たりもシンプルな構成となっています。


 さて実際の演奏はどうかというと、PAのミックスに問題がありAdrianGuitarがオフ気味だったのが少し残念。
ホール初日と言うことで若干手探り的な部分も感じられましたが、演奏自体は手堅い演奏だったと思います。
まあ、事前にセットリストをPAブースで確認していましたので、差程驚きもしませんでしたが、既報でダブルトリオ以前の曲を前回のツアーで殆どやらなかったと言われていましたので、セットリストを確認していなかった方には'
Thela Hun Ginjeet'のオープニングというのは、意外だったのではないでしょうか??
二曲目以降、既報の前回ツアーのセットリストで取り上げられた曲が演奏されましたが中盤での'Frame by Frame'、そして本編ラストを飾った'Elephant Talk'の三曲はかなり新鮮な気がします。
(但し、'Elephant Talk'の象さん声が小さかったな...これは10/7もそうでした)
一応、ボーカルのハーモニーパートはハーモナイザーを使用して何とかしたみたいです。
Treyの前にもボーカルマイクがありましたが、殆ど唄ってませんでした。
新曲のほうは、やはり'
The ConstruKction of Light'中の最大の難曲'FraKctured'がやはり注目の一曲。
ただ、この曲、特に中盤のFripp翁の超早弾きとリズム隊の変拍子のコンビネーションを合わせるのはかなり大変なようです。
Fripp翁はとにかく飛ばしまくりましたが(多分ミストーンは殆ど無かった??)、残念ながらTreyPatはかなり苦しんでいまして、途中で演奏を辞めてFripp翁のGuitarを聴き直して演奏を再開するなんて場面も見られました。
(この辺が若さかなー??これがBillTonyのリズム隊なら何とかしちゃうんじゃないかな、こういう場面でも...ちなみに10/7も同じような状況に陥っておりました...)
ちなみにAdrianはというと、'
The ConstruKction of Light'のライナーでも語っていたとうり、この曲の演奏にはあまり参加していません。
何と、KorgMS2000やパーカッションシンセを叩いている姿が見られました。
(ちなみに、パーカッションシンセにはいわゆるテルミンのような手を翳す位置で音量や音質、音程をコントロールする機能もあるもので、これは以前Moon Ridersの慶一さんがライブで使用していたDJ用ミキサーと同じような機能のものです。以下2000.10.11追記:このシンセパッド、やっぱRoland製だそうです)
それと、'
The ConstruKction of Light'中のある意味中心曲とも言える'Larks' Part W'が何故か'Coda'の演奏が行われませんでした。
機材上のトラブルでもあったのか、ホントに演奏するのを忘れたのかは定かではありませんが、かなり珍しい事では無いでしょうか??(ある意味、このツアー中のハイライトの部分なんですけどね、'
Larks' Part W'から'Coda'の流れは...)
まあ、ダブルトリオ時代の曲なんか、'One Time'は良いとしてさすがに'Vrooom'は音数が少ないんで、やっぱダブルトリオの迫力を要求するのは無理ですね。
個人的に気にいったのは、'Cage'(かなり崩したアレンジが印象的)とその前に演奏された'
Improvisation'(一応タイトルがあるようですが...)。
特に'
Improvisation'ではAdrianがアコースティック(多分ギルドのエレアコでしょう)で色んな曲の断片を織り込んだプレイなんか、なかなかお茶目でした。
それとAdrian一人での弾き語りの'Three of a Perfect Pair'も良かったね....
あ、そう言えば、TreyAshbory Bassを弾く事があったのですけど、この人、ホントどんな楽器もタッピングで弾いちゃうんですね....
アンコールの五曲はミスもあったけど、良い演奏だったと思います。
多分日本向けにセットリストに加わったと思われる'Red'も、この編成でも問題無く演奏出来るのでしょう。
それと、既報どうりDavid Bowieの'Heroes'、ちょっとAdrian、キーがきつめのようでしたが、Fripp翁のあの鳴りっぱなしのフレーズが生で聴けたのだから、良しとしますか???
あ、Treyが弾いていたのはBaritone Guitar、昔流に言えば6Bass
もしかしたらダンアームストロング???


 さて、問題なのは10/7の東京3daysの最終日のほう。
一応、休日の公演と言うことで開演が17時だったんですけど、何と演奏は19時前に終わっちゃったのですよ、これ。
(欧米じゃ、考えられないだろーね、この時間って....)
時間にして1時間40分くらいの演奏で、アンコールも一回で二曲のみ。
東京3daysのほうは、
基本セットリストはこちらのとうりなのですけど、実際には若干順序の入れ替えや曲のオミットをその都度行ったようですけど、何せ1時間40分ですから10/7のセットリストはこんなんになっちゃった訳です。
13曲ですからねー、そりゃ早く終わる訳です。
それと、PatVドラム関連が意外とトラブってたみたいで実際叩いても音が出ていないケースがかなりありましたね。
あれって、ちょっとかわいそうな、お間抜けなような....
ただ、考えようによっては音が出ていないのに良くみんな合わせられるな....なんて、変な事に感心したりして....
あ、そうそう、初日横浜では置いてあったTrey前のバッキングボーカル用のマイク、結局殆ど唱わないと言うことで、東京ではありませんでした。
ちなみに、この日の'
Larks' Part W'は'Coda'付き、しかもAdrianのソロがかなり長かった。
やっぱこの曲、このツアーのハイライトですよね???
でも、Adrian、この日はボーカルきつそうだったな???喉やられちゃったのでしょうか??
さて、演奏時間が短かったのは、多分この後の移動の為じゃないかと思います。
(翌々日から地方周りなわけですね、このツアー)
何せ、アンコール二曲終わったら、速攻で機材の撤収が始まりましたから....
だけど'Red'をアンコールに使用しないでトップに持ってきたのは、もしかしてアンコールで時間切れにならないようにする為かな????
でもねー、ちょっとこの日は観ているほうからすると消化不良気味ですよね??一応'
The ConstruKction of Light'の曲は全てやったからプロモーション的には良いのかもしれませんけど....
(以下、2000.10.11追記)
DGMの各メンバーのダイヤリーや
Krimson Newsで明らかになったのですけど、やっぱAdrian、声の方がかなり調子悪かったみたいです。
アンコールの'Three of a Perfect Pair'、'
ProzaKc Blues'、'Heroes'はとても無理と判断、'The World's My Oyster Soup Kitchen Floor Wax Museum'だけなら何とかなるとの判断だったようです。
ちなみに、名古屋公演以降は体調も喉も戻ったようで、良かった、良かった(^^)。
オーラスのサンプラ二連発、頼みまっせ!!!
(以上、2000.10.11追記)


 個人的には横浜の初日のほうが良かったですね、'Coda'抜きという問題はありましたけど.... 
(客のノリも横浜のほうが良かったですね、ホント)
まあ、横浜は前から6列目で見れたけど、この10/7の渋公のほうは'ホントこれS席???'っていうようなひどい席で聴いてたからって訳ではないんですけどね....
(以下、2000.10.11追記)
各メンバーも、横浜公演の出来にはかなり満足したみたいです。
(以上、2000.10.11追記)
一応、筆者は10/15のサンプラザ追加公演にも行く予定です。
(会場売りが好調でしたから、追加公演も、SOLD OUTになるかも....)
このツアーが終了したら、再度総括をしてみようとも思っています。
と言うことで、次回はツアー終了後と言うことで(^^)/。

King Crimson

Ticket 2000.10.03

Ticket 2000.10.07

To Crimson