Hyde Park, London, July 5, 1969(2000.04.23, 2000.05.13誤記訂正、2000.05.16追伸加筆)

 前々から噂のあったKing Crimson1969年伝説のHyde Parkライブのコンプリート版がついにパイレーツの雄、Scorpioレーベルから発売されました。
出るという噂はかなり前からあったのですけどどうもトラブルがあったようで、かなり遅れましたね、これ。
で、内容のほうはというと、さすがScorpio、あのHyde Parkライブを多分セットリストどうりに収録してくれました。
まあ、さすがに年代もののマスターですからトラブルもそこかしこにありますが、それでもこれだけの音源が陽の目を見たのは、凄い事でしょう。
うーん、でもきっとFripp翁はご立腹だろーな.....
そんな、Hyde Parkライブの音源を紹介しましょう。


 さて、まず皆さんに謝らなければなりません。
というのは、以前'The Collector's King Crimson(99.09.19 訂正/追伸)'で不完全ながら'Hyde Park'音源があると紹介しました。
でも、何とこれがとんだ一杯食わせ者というか、まったくのフェイクまがい物であることが判明したのです。
あの音源は何のことは無い、'Epitah'ライブの続編(Volume 3)にも収録されている'Plumpton Festival'の音源だったのです。
確かに良く聴けば、すぐ判る事だったのですけど、油断してしまいました。
しかし、パイレーツ製造業者も手が込んでまして、Hyde Parkのトップナンバーが欠けているのを知って、わざと数曲目からの収録にしたり、クレジットをおおざっぱにしたりと、ものの見事にだまされました。

in support of their satanic majesties(hyde park '69)さて、こちらが正真正銘(と思われます.....あ、何だか少し自信がゆ、ゆらぐ....)のRolling StonesHyde Park Free Concertでサポートアクトとして演奏をしたときの音源です。
客入れバンドのようだったThired Ear Bandの演奏の後、登場しその場の観客(ホントに65万人もいたのかねー^^)を釘付けにしたという話も、あながち嘘では無いでしょう。
音もほうも、この当時のライブテープとしてはかなりまともです。
ただ、逆に音が良すぎて、疑り深くなったりなんかして....
どうも雰囲気的にはかなりステージに近い場所で録ったオーディエンスかな??って気もしますし、卓からのラインかも....
ただ、途中で幾つか機器を操作する音が入っているので、やっぱオーディエンスなのかな?????
まあ、'The Collector's King Crimson'のシリーズに入ってもおかしくないような極めて良質な音源と言えます。
一部音切れがありますが、そこはしょうがないところでしょう。
それと、CDの印刷がなかなか凝っておりまして、懐かしのIslandのピンクレーベル印刷となっております(^^)。
さて各収録曲のほうですが、さすがに野外、しかもあの観客の数にびびった(^^)のかは知りませんが、一曲目の'Scizoid Man'はMichaelのドラムがかなり走っていて、リズムはちとやばいです。
が、それでも何とか持ちこたえた演奏をしたのが、このバンドが当時並の新人バンドで無かった証拠でしょう。
二曲目の'In The Court Of The Crimson King'ではバンドも本来のペースに戻ったようですが、やはり当時のライブですからモニターもまともじゃないんでしょう。
コーラスパートは、ちょっとガナリ気味です。
三曲目は、クレジットミスで、実際は'Get Thy Bearings'。
さて、この音源の一番の注目点は四曲目以降。
四曲目に演奏されたのは'Epitaph'なのですけど、これがかなり珍しいバージョンでありましてイントロの後のボーカルがセカンドバースのメロディーラインで入って来る。
しかもサードバース(訂正:何勘違いしてたんでしょう、セカンドバースの間違いでした〜2000.05.13誤記訂正)の後のスタジオ盤ならクラリネット、ライブならフルートのソロになるところから、当時のライブでのインプロ用ナンバー'Mantra'にいきなり突入していくのです(注:CDのクレジットには詳しく書かれていません。全てを'Epitaph'としてクレジット)。
'Mantra'以降は当時のライブセット特有の流れで'Travel Weary Capricorn'〜'Happy Family Riff'と続きます。
そして一番おもしろいのがラストの'Mars(CDのクレジットは'War')が、超ショートバージョン、何と三分版なのです。
多分、巻きが入ったのでしょう。
このRolling StonesHyde Park Free Concertでは、StonesCrimson以外に三つのバンドが前座(プラス、Third Ear Bandが客入れ)で出演していますが、この当時の一バンドの演奏時間というのが、大体トップビルのStonesが一時間から一時間半といったところで、前座は大体30分から45分というのが相場です。
(数バンドによるパッケージツアーの場合、前座が10分から15分なんてケースもありました)
このHyde Park Free ConcertStonesの演奏のみビデオ化されていますが、そのビデオを見ると未だ明るい時間に演奏していますから、多分Crimsonに与えられた演奏時間も40分程度と見るのが妥当でしょう。
事実、Hyde Park音源の部分はほぼ40分程度で収録されていますし。
ちなみにセットリスト的にも当時のCrimsonが演奏していたセットリストを短くしたものだというのが良く判ります。
あ、一応、ボーナストラックも入っていますけど、こちらオフィシャルの'Epitaph'ライブのPlumpton Festival及びMarqee音源のコピーです。
(一応、'Epitaph'ライブは欧米では通販のみですから、持っていない人には価値のあるボーナストラックかもしれませんけどね....)
まあ、その辺からもこのCDが多分、ホントのHyde Park音源だったのでは無いかとも思える点なんですが....
でも、これだけ良い音だと、Fripp翁、対抗して'The Collector's King Crimson'にこの音源、組み込んじゃうんじゃーないですかねー。
まあ、そうなるならそうなるでも良いのですけど、それまでの繋ぎにはなるでしょう??この音源??

PS1: ニューアルバムの'The ConstruKction Of Light'、結局四月中旬の発売から五月上旬の発売にずれちゃいました。
まあ、それでもDabble Duo Crimsonは、元気にヨーロッパツアーを行っているようです(すみません、このページを作成している時点では未だツアーはスタートしてませんでした〜2000.05.13誤記訂正)。
それと、ツアーの音源及び映像もネットで順次公開するんだとか....
でもねー、Fripp翁、MicroSoftなんかと手、組んで欲しくないよなー、実際....
PS2: 久しぶりにDGMのサイト覗いて、笑っちゃいました。
予想どうり、HydePark音源がDGMコレクターズに加えられるそうです。
うーん、このScorpio音源、使うのかなー??
それとも以前、Fripp翁がファンから貰ったテープを使うのかな??
(出所は一緒の筈だけど....)
ある意味、ヒジョーに楽しみだったりして(^^)
(以上、2000.05.16加筆)

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