Real USA??(2005.12.04)

 いやはや、参りました、降参です。
Fripp翁、またやらかしてくれました。
新たに始めたDGMのダウンロードサイト、何とそこにあの'USA'の基となったAsbury Parkのライブがほぼフルレングスで掲載されたのであります。
ダウンロードはMP3もしくはWEVファイルのどちらかで可能、つー事はMP3プレイヤーで聴くもよし、自分でCDを焼いてもよしとおっしゃってるわけで、まー金は取られますが、ある意味太っ腹な事であります。
んで、音の方はというと、これがまたちゃんとマスタリングされたものですんで、ヘタすりゃブート屋が店に並べそうな感もありと。
しかも'USA'ではお尻を切られたあの二曲が完全盤で登場!!
まさに事件であり、ちょっと早めのFripp翁からのX'masプレゼント、はたまた翁の商売上手なところが再び発揮されたとか、まあ色んな見方が出来ますが、とりあえず、聴いた感じをレポろうかと.....
んでわ(^^)/。


Asbury Park さて、こちらのジャケ、実はDGMのダウンロードサイトからPDFでダウンロード可能なCDジャケなのあります。
見てのとおり、KCCCからの発売もあり得るのかな??とも思えてしまいますが、そうだとすれば、やっぱ翁の商売上手発揮状態??
うーん、パッケージメディアの方も買う羽目になるんかしらね??
(それとも、パッケージメディアの通販より、こっちの方がコストが安いと踏んだかな??)
んで、この音源ですが最初にネタを証せば、DGMのダウンロードサイトに記載があるとおり、'USA'制作時の最初のミックステープからのものだそうです。
なんだ??じゃ'USA'の再発の時に使えば??ってのもあるんですけど、一応、'USA'は(ボーナストラックをつけたわけですが)、旧アナログ盤の再発って立場もあるんで、あれは'USA'のマスターを使ったってのがFripp翁の言い分でしょうな??
但し、既報のようにこちらのマスターは未だEddieのオーバーダブが行われる前のものですんで、鍵盤もViolinも全てDavidの演奏って事になります。
それが、やっぱ貴重なところでして、当時のツアーの途中でDavidの演奏への不満と人間関係からDavidをクビにする事を決め、そんで'RED'を制作し、'USA'を制作って事になった訳で、こんな風に'USA'の基音源にDavidの演奏がきちんと収録されてるってのは注目すべき事ですわな??
んで、実際、聴いてみると確かにDavidのプレイ、安定感に欠ける部分もありますが、はてさて、Eddieの差し替えがホントに必要だったんかな??とも、ちょっと思えてしまいます。
ただ、多分、'USA'制作中に、音の差し替えでまさかクビにしたDavidを呼ぶ訳にもいかず、当時Wettonが仲の良かったEddieに頼んだってのが、正解なんでしょうな...
'USA'再発の時にも書いたように、'USA'の制作は殆どWetton中心で行われたわけでして、それも理由の一つでしょう。
(その辺はDGMのダウンロードサイトのコメントが、かなり皮肉もこもっていると思うのは、私だけ??)
だけどねー、WetttonDavidに対する'USA'での一番の仕打ちは'ASBURY PARK'のミックスでしょうな??
こちらの音源を聴くと、殆どバッサリ、Davidの音を削ったってのが、よーく判ります。
さて、音の方なんですけど、きっぱし言えるのは'USA'のミックスとはまったく別物だって事。
それはDavidの一件だけでなく、音の造りが全然違います。
'USA'では、正直Wettonの趣味的な部分、特に自分のBassVocalを中心にしたミックスなんですけど、こちらの方がバンドサウンドとしてのバランスが取れてると思うのです。
それと'USA'再発時に散々指摘されたデジリバ臭さが、この音源ではまったく感じられず、その分自然に聴ける音になってると思いますな。
加えて、'USA'再発時にボーナストラックとして加えられた'FRACTURE'と'STARLESS'、こちらも'USA'に収録されたミックスと、どうも違う感じがします。
こちらのマスターから持っていったってんじゃなくて、やはり'USA'が当初二枚組を想定してそちら向けに借ミックスされたものを'USA'再発時には使用したって感じがします。
まあ、そんな感じは'USA'のリマスターに合わせての音調整のせいで、やはりこちらの最初のミックステープから持っていった可能性も無きにしもあらずですけど??
んで、一番の注目は、やはり'ASBURY PARK'と'EASY MONEY'の完全収録でありましょう。
どちらも、'USA'ではお尻のパートをバッサリ切られていたわけですが、こちらの問題も多分LPへの収録時間の問題が一番大きな原因だったのでしょうな。
それと加えるならば、'ASBURY PARK'の方はともかく'EASY MONEY'の未収録だった後半部分を聴くと実は雰囲気的には'ASBURY PARK'に似通った演奏をしているんですね??ここら辺もカットの原因かも??
ただ、驚いたのは'EASY MONEY'の後半、結局ボーカルパートに戻らずに終わっちゃっていると...
うーん、予想外れ....でも、これはかなりレアなバージョンかもかも??
あ、それと'USA'ではボーナストラックって事で、21馬鹿の後に収録された'FRACTURE'と'STARLESS'も当然ちゃんとした場所に戻っておりまして、そうゆう点も自然に聴けるとこなんでしょうな....
当然、21馬鹿もProvidence公演のものではなく、ちゃんとAsbury Park公演に差し替えられて、こちらも気持ちの良い状態になりました。
ちなみに、'WALK ON ... NO PUSSYFOOTING'がえらく短い収録になっているのも、別マスターの証かな??


 さて、今年も既に12月、多分Crimson話の更新もこれが今年最後になるでありましょう。
んと思ったら、DGMのダウンロードサイトに、今度はイタリアでの'74年春のライブがアップされたとな??
うーん、有名なローマ音源とは違うと....これもダウンロード、しちゃうんだろーな(^^)。
と言うことで、かなり気が早いですけど、Crimson贔屓の皆様、良いお年を(^^)/。

To Crimson