ども、久々の'The Age Of Digital'です。
まあー、ここのところ、ニュースの移り変わりが早いというか、アフガンで断食月の攻撃がどーのと言っていたら、何時の間にやら北部同盟がタリバンを山に追いやるは、ジョージ・ハリスンが亡くなったと思ったら(レコ助はどーしているだろーか??レコガールがちゃんと慰めているだろーか??)、新宮様が生まれるは、そんなこんなしてたらワールドカップの組み合わせが決まっちまうは(F組は大変だ...アルゼンチンとイングランドの試合の時は、北海道を海上封鎖しないと駄目??)、考えてみたらいつの間にか2001年も後一ヶ月を切るは、ホント、時が過ぎるのが一段と早くなっちゃったような気がします。
そんなこんなの師走に、以前にも取り上げたブロードバンド話を、'ブロードバンドの今、そして??'と題してお送りしたいと思います。
んでは(^^)/。
孫さん、怒る!!
いやー、ADSLの普及のスピードは凄いものです。
筆者の周りでも、ADSLの契約を結んだ方々がかなりいますし、ISDNなんか今更見向きもされていません。
まあ、残念ながら1.5Mbps、8.0Mbps双方とも、さすがに額面どうりの速度が出ている幸運な方々は少ないわけですけど、それでも最低でも所謂めたりっく速度、つまり640Kbps程度は何とか出ているみたいですね、契約したみなさん。
(まあ、不幸な事に局との距離が遠すぎてあきらめざる負えない方もいらっしゃるそーですが...)
まあ、もともと基本的に契約エリアの電話局との距離や銅線の品質等々、色々と減衰する要因はあるわけで、最大速度が出るほうが幸運なベストエフォートサービスでありますから、それでも128KbpsのISDNよりもよければ、それで十分というものでしょう。
そのほか、光系のほうやCATVもがんばっていまして、この不況下、着々と契約数は伸びているみたいです。
ただ、当然、それにまつわる問題も多々出てきているわけでして、そんなブロードバンドの今はどうなのか??を見ると、未だ問題は色々あるみたいなんすね??
例えば、ついに先日中間決算で大赤を計上したソフトバンクの孫さん、その大赤を埋める筈だったYahoo BBの進捗の遅れでNTTにかみつきました。
曰く、'契約どーり、仕事せんから、うちらが損しとるやん'!!!
手続き的にも公正取引委員会へ書面を提出していますんで、一応、本気で怒っているみたいっす。
同じような話はイーアクセスさんも確か今年の四月あたりにやってまして、確かにNTT側の不備というか、それなりに問題がありそうです。
まあ、NTTさんにとっても殆ど自分の儲けにならない他社へのメディア貸しと引き受け工事ですんで、あんまし気乗りはしないんでしょうが。
但し、これってYahoo BB立ち上がり時点で既に指摘されてた事で、NTTがYahoo BBの思惑どうりに仕事をしてくれるかどうかは、かなり怪しかったんですよね??(昔で言うところの第二電電系は、随分苦労してましたもんね??今じゃNTTに何か頼む時にはスケジュールは必ず下駄履かせとくそーです)
それと、孫さん、このせいでYahoo BBのコールセンターが苦情でパンクしたとか言ってますけど、筆者の周りでやっぱモデムは届いたけど、開通まで二ヶ月以上かかった方々なんかは、コールセンターに問い合わせてもメールでは全然訳の分からない返信が来るは、電話のほうは全然繋がらないはで、しょーがないんで、ほっといたなんて言っていました。
もっと笑い話で、あんましかかるんで解約申し込みをしたら、局の工事がYahoo BB向けに既に終わっているんで、他のADSL業者に乗り換えるにもその接続が解除されないと乗り換えられず(しかも、解約関係はかなり後回しにされるそーで)、無茶苦茶憤慨されている方もいるそーで。
ちなみに、こちらのサイトでも、ADSL導入の奮戦記が掲載されていますが、うーん、さすがに四ヶ月つーのは凄い話ですねー??
(で、しかも、2001年12月3日現在、まだ続いているとか.....でも、サイトの掲載場所がgeocitiesつーのは、ふるってるなー^^)
うーん、NTTも確かにさすがに大赤ですんで(優等生のドコモも海外で大失敗しちゃいましたし)、官僚的自己防衛がここのところ、かなり過剰になっている事も確かですけど、当初からサポート面で非常に不安がられていたYahoo
BBの現状が明らかになったってのは、やっぱ孫さん、甘く考えすぎてたんじゃないっすかね??ADSL進出を。
そしたら今週に入ってNTTが反論しましたね??曰く'最初っから無理っつたじゃん、そんなに沢山いっぺんにやるなんて!!'と...殆ど、どっちもどっちですが、いずれにしてもYahoo
BB側の計画自体が無理矢理だったのかな??
まあ、以前から指摘しているように所謂タイムマシン戦略は既にその知脈が底をつき(コピーすべきアメリカがあのとーりですんで)、新規事業の会社をマスコミを使い、煽りに煽って株価をつり上げただけで実体の伴わない時価総額経営が破綻して大赤になっちゃったってのがホントのところですんで、正直言えば、確かにNTTの不備は事実としても、殆ど八つ当たりにしか思えないのは私だけ??
息を吹き返した??
そーいえば、バンクさんに三行半を突きつけた東電さんのスピードネット、どうしているかと思ったら、地道にサービスを拡張していました。
先日、ちょっとニュースでも流れたのですが、当初の実験サービスエリアの埼玉だけじゃなくて、東京都下、横浜、川崎の住宅エリアをターゲットに1.5Mbpsで\2.450でのサービスを12月以降順次開始するそうです。
まあ、元々バンクさんが大々的に無線ネット接続を東電さんのファイバー網と絡めて始めるぞー!!!と叫んで、はや行く年、結局無線ネットを担当したバンクさんの技術力不足でサービス開始はとん挫、東電さんが三行半を突きつけて、後は俺らでやるわい!!となったのです。
埼玉あたりでテストが始まったとか、杉並区あたりでサービスが始まったとか、ニュースは聞いていましたけど、今回のニュースで何とか物になったのかな???って気もしてきました。
まあ、元々、無線でのネット接続って都市部では電波を阻害する要因が多すぎて、多分駄目でしょ??と言われていました。
(以前、紹介しましたよね??この話)
でも、地道な実験と、サービスエリアを絞る事で何とかなりそうだと判断したのでしょう。
先にも書いたように、今回サービスを開始するところはその殆どがビジネスエリアではなくて、住宅/商業地域がターゲットになっています。
で、これって意外といけるかも知れません。
と言うのも、1.5Mbpsで\2.450は今のADSLの安値競争と比べてもかなり妥当な金額ですし、基地局と家庭のアンテナとの間に障害物や干渉物が無ければ、かなりの速度が出そうですし。
(ADSLみたいな電話局側の工事がネックになって導入が遅れる事もない??)
まあ、最大1.5Mbpsつーてのもベストエフォートな訳ですが、いずれにしても基地局からは東電のファイバー網ですんで、かなり速度的にも品質的にも期待出来るんじゃないでしょうか??
所謂、DDIさんのエアエッジみたいに、意外とユーザが出てくるんじゃないでしょうか??
(まあ、本命はファイバー直結の100Mbpsサービスでしょうが、まだ高いし....)
ブロードバンドサービスって??
さてさて、でも今騒がれているADSLに代表されるブロードバンドって何のために使うんでしょ??
一番、業者が期待しているのはやっぱ音声やら動画やらの所謂リッチコンテンツの配信、それも有料のサービスというやつです。
何度も登場するYahoo BBなんかが接続料収入で賄えないであろう運営コストと利益はそこに期待しているわけです。
有線ブロードさんやらも金の成る木は、そこら辺を考えているわけです。
ほかにも、その分野に期待してアライアンスを組んだりして参入してくる業者さんは引きも切りません。
また、映像やら音楽コンテンツを皆一生懸命確保しようと四苦八苦しています。
でも、ホントにそんなにおいしい話なんでしょうかね??これ??
この状況って、何か思い出しません??
そう、スカパーとディレクTVががっぷり四つで戦った、あの数年前のCS放送多チャンネル化、そんでつい最近のBSデジタル放送の時に凄く似てるのです。
どちらもとにかく、コンテンツを大量に配信してわずかなコアユーザ向けのものでもペイ出きる市場を作ろうとしたわけで、今でもBSデジタル放送はそうですけど、コンテンツの囲い込みに皆一生懸命なわけですが、ご存じのように、CS放送ではディレクが無くなり、BSデジタルは殆ど期待どうりの成果を上げていないのです。
これが、ブロードバンドでネットの世界で、放送の多チャンネルよりももっと多くのブロードバンドサービスベンダーやらポータル系やらがなだれ込んでシェアの取り合いをする訳でして、こりゃどうなるものか筆者には想像もつきません。
ただ、一つ言える事は、人はそんなにコンテンツが溢れ返っても、すべてを見る事はできないってことなのです。
確かにニッチなユーザ向けで数千人または数百人規模で稼げるコンテンツも出てくるかもしれませんが、それは同じ考えでCS放送のチャンネルを使って商売をしようとした連中が実は一度失敗しているわけで、皆がうまくいくとは思えないんすよ。
なんか、結局同じ事になるんじゃーないかと、ついつい心配してしまったりして....
確かに、TVよりも個人を対象としたネットとそれにアクセスするPCという世界を考えると、TVよりもコアなユーザを確保出きる可能性も確かにあります。
でもねー、実は正直白状すると、PCの画面サイズで、しかも最低でも6Mbps程度さえ確保されていないネットの状態で(イーアクセスさんのデータを見るとかなり良い数字も出てますけど....)、加えて帯域保証なんかがまして難しい状況で(実はどこのサービスベンダーも最高速度を売り物にせざる負えないのは、そんな裏があるんですよね??)、カクカク動くコンテンツを見て、果たしてどんだけおもしろいのか(逆におもしろい??)ってのもあると思うんですけどねー??
でもブロードバンドは何のため??
さて、BSデジタル普及が進まない状況に対して、ブロードバンドサービスを充実させれば、BSデジタルと同じようなサービスなんかもっとローコストで実現出来るんじゃないか??とか言ってる人もいます。
逆に、ブロードバンドで何をやるか思いつかないからコンテンツ配信だけに皆が逃げてるという人もいます。
色んな意見がありますけど、筆者はどちらもちょっと違うのかな??って気がします。
確かに、今後もメディアやマルチメディア関連のプラットフォームの融合は進む事でしょう。
しかし、それぞれが目指すユーザへの提供物やその手段というのは、色々あっても構わないんじゃないでしょうか??
TV放送をインターネット放送が駆逐するなんてのは、未だ壁が厚いような気もしますし、逆に言えばブロードバンドによって個人が利用出来るネットワーク資源が広がりつつある現在、それの利用方法が音楽やら映像の配信程度で終わるってのは、なんかひどく稚拙な話だと思いません??
なんか、前半はまたまたバンクさんネタが殆どになっちゃいましたけど、ホントに言いたかったのは、ブロードバンドというインフラがせっかく出てきたんだから、もっと色んな使い道があるはずですし、新しいビジネスやらサービスが出てきても良いということなんです。
ドットコムバブルは、通販をネット通販に置き換えるとか、電話で注文するケータリングをわざわざネットに置き換えるとか、現実世界を仮想世界に置き換える事しか出来ず失敗に終わりました。
実は、ドットコムバブルはインターネットというインフラで、インターネットだからこそ行われるべきビジネスやサービスを生み出せたのはほんのわずかにしかすぎません。
ブロードバンドも、やっぱしインフラにしかすぎません。
今後、そんなインフラである常時接続とブロードバンド、それとIPv6によるこれからのインターネット環境では、もっと人々の生活を豊かかつ自由かつ、そして安全な世界を実現していかなければならない筈です。
そんな環境と、そこで利用されるその環境だからこそ実現できる新しいサービス、つまりキラーサービスとでも言えばよいかな??、それが火をつけて、所謂ドットコムバブルみたいな実体のなかった拝金世界ではない、やっぱし実体のない仮想世界だけど立派な経済活動が実現される、そんな時代になること、その一端をブロードバンドは担うべきではないでしょうかね??どうでしょ??みなさん??