去りゆくBar(99.01.17)

 'Eau De Vie'も更新が随分開いてしまいました。
昨年後半は、CCS主催の'The Night Club Party'というイベントがあり、なかなかおもしろかったの紹介しようと思っていたのですけど、何とデジカメが不調で公開を断念してしまいました。
で、今年に入って、新しいデジカメを入手するにいたってしまいました(^^)。
まだちょっと慣れてないのですけど、今回はその画像を使って、横浜桜木町にあるBarを紹介しましょう。
しかし、このBar、残念な事に今年の3月に閉店してしまうのです。
実は、このBar、'98年の7月の'Back Bar色々'でも紹介したところです。
そう、'4147'です。
昨今のモルトブーム(馬鹿な漫画の原作者のしったかで始まったらしい)で、Barでモルトを飲む人も増えたそうだけど、このBarに行く度に、良質なブレンデッドを馬鹿には出来ないと思ってしまう筆者である.....
特に20年以上前と、今のブレンデッドでは正直比べものにならないのだ。
これは、ブレンデッドウィスキーを構成するモルトの蒸留所がどんどん閉まって行く昨今、昔と同じブレンデッドはもう望めないからだ。
ブレンダーの苦労と苦悩は続いていく.....
(このページの画像はJPEGフルカラーとさせて頂きます)


4147 Back Bar 1
古い(大体20年から30年前にボトリングされたもの)ブレンデットウィスキー達。
4147 Back Bar 2
モルトウィスキー達。
比較的新しいボトリングのものもある。
Millton Duff
先日、店主の石川氏と飲み干したミルトンダフの14年イタリア仕様。
Buchamans
98年最後に開けられたブキャナン(大体25年程度前にボトリングされたもの)。
Inver House
25年以上前に日本に入荷したインバーハウス。
ラベルの状態はすごいが、中身は無事。
GIN LIME
ライム1/2個を使って作るジンライム。
絞ったライムは形を整え、丸氷の上に乗る。


 この店の素晴らしいところは、古いブレンデッドやスタンダードモルトの品揃えだ。
最近、海外で買い付けたモルト類を出すBarも増えているけど、ここの店主石川氏も海外への買い付けも行うのだけど、それよりも日本国内の酒屋を廻り、そこの倉庫から宝物を探し出してくる。
実際、過去のボトルを探すには、実は海外よりも日本国内の地方の酒屋の倉庫のほうが、素晴らしいものが眠っている可能性は高いのだ(スコットランドの連中だと、あいつら飲んじゃうもの。でも最近はかなり入手が難しくなっているそうな....)。
但し、日本という高温多湿の国だから、いくら品質変化が少ないスピリット系とはいえ、実際のところは開けて見なければ解らない。
当然、ハズレもあるのだが、それでも当たりのものに出会った時の喜びはひとしおであろう。
ここで、画像では紹介出来ないが、例えば20年前のローガンのミニチュア瓶は、素晴らしいものだし(昔のミニチュア瓶は口がねがしっかりとしているので、まったく劣化していない)、サントリーがホワイトを出す際にコピーしたデュワーズホワイトラベルロングジョンキングジョージ、最近一番のお気に入りはスピリットではなくてリキュールなのだけど、やはり20年以上前のスイートベルモット(ノイリーです)は、まるで極上のポートワインであった(但し、このベルモット、時間の為か殆ど色は真っ黒である。ちなみに石川氏はこれを500で入手したそーな....)。
ハズレもあったなー。ハイランドネクターとか、ピンチとか....
さて、こんなBarも最初に記したように、今年3月いっぱいで店を閉じる事になっている。
しかし、ご安心を。
実は、今度は彼自身がオーナーとなるBarをオープンする予定である。
その日には、きっと彼の秘蔵のボトルが出てくる事だろう。
今から楽しみである(^^)。

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