さて、お約束しておりました'あんぜんバンドのふしぎなたび
2004'ライブレポート、ちょっと忙しさにかまけていましたら、ちょうど一ヶ月経ってしまったではありませんか。
そこで、ちょうど一ヶ月経った事だし、今日、掲載するのも乙な物??とばかりに筆をとる事にしました。
当日は、先日のPhoto Reportでも書きましたように、表は高円寺阿波踊りの真っ最中、会場が開くのを待っている間も、ShowBoat前を阿波踊り軍団が練り歩いていました。
そんな中、ShowBoatのドアの向こうからはリハの音が少しずつ洩れてきます。
え、そんな曲やるの??等と、思わずドア前に立ちすくんだり、あ、またあの曲やるんだ、等と納得していたり(でも、これが実は大間違いだったり^^、詳細は後で....)しておりながら、知り合いと開場を待っておりました。
ドアがたまに開いて、ミュージシャンも顔を出しますんで、当然のごとく、ご挨拶を。
今日も良い演奏になりそうだ....そんな感じでドアの開くのを待ちながら、友人とヨタ話。
そしてドアが開き、入場が始まったのです.....
入場しますと、例によって前の方に椅子席があります。
友人と後ろ中央の位置を確保し、ステージが始まるのを待ちます。
そんなこんなしていると、知っている顔がチラホラと会場に....
ステージにはトップを飾るDaimyoさん達のセットが並んでいます。
今回は非常に珍しいスリーピース編成、Janiちゃんもkashipwee氏もおらず、加えて何と日戸氏が日本のRon
Woodは俺だ!!!とばかりに今回はベースを弾くと言います。
どんなステージになるのかな??なんて考えておりますと、Daimyoさん、日戸氏、そしてドラムの杉山氏がスタンバイし始めました。
昨年末のあんばん復活ライブでURC系のお客さんもDaimyoさん達を認知してくれたようで、歓声も飛びます。
演奏は'Head Job'にてスタート。
いつもと違ってスリーピース、どんな演奏になるかと思いましたが、意外や意外と言ったら失礼ですけど、こうゆうスタイルだから、やっぱブギナンバーは合いますよね??
そしてこの後、先に書いたように筆者もそのリハの音で大勘違いをしたナンバーが登場。
なんと、あんばんの'ドアを閉めろ'ではありませんか!!!
確かにリハの時間から言えば、逆取りでDaimyoさん達が演奏していてもおかしくない時間帯、ドアから洩れてくる音にすっかりだまされた次第で、それくらいしっくり来る演奏をしてくれたのです。
中間部にはやはりDaimyoさんが大好きな'月までとんで'を挟む素敵なアレンジ。
まいったなー、やられたなー、ヒロさんが許してくれたんだなー??等と思っていると、お次の曲も'いくら待っても'のアンサーソングだという'歩いてゆこう'、そんでオーラスは久々だと思います、'幻のスーパーマン'。
たった四曲でしたけど、その存在感を十分に発揮したステージだったのでした。
それは演奏後の観客の拍手や歓声で良く判るものなのです....
さー、お次は??と思っていたら、何と早々とあんぜんバンドの登場です。
当初、このライブ、相沢兄弟のおにーさんが来日に合わせるなんて話も出ていましたが、結局はそうでは無くなりました。
昨年末のライブは、あんばん歴代メンバーが全員集合って感じで、演奏された曲も古くはパワートリオの時代の曲、そしてファースト、セカンドに収録されていた曲がバランス良く配置されたって感じでしたが、今回のライブは趣向を変えて、あんばん解散直前のツアー時のフォーマットの再現、つまり四人囃子の坂下さんを迎えた編成での演奏となったのです。
プラス、ヒロさんが良く仕事を共にしているという藤田氏がサポートギターで参加してのステージでした。
イントロのインストから'夕陽の中へ'でステージはスタート。
鍵盤に坂下さんが居ますんで、哲さんのSaxの自由度が前回のライブより広がっています。
演奏はセカンド中心に進んでかと思ったら'時間の渦'の後は、未リリース曲の'あやつり人形'。
ヒロさんのMCがなかなか(^^)。
そしてその後はアコースティックセットになり、何と曲は'闇の淵'!!!!ヒロさん'この曲はライブでやったことないよね??'の声に観客から'いや、やってた!!'のレスポンスも楽しい。
でも、この曲は凄く深淵な曲で、筆者にとってはPeter Gabrielの'Humdrum'と同じ雰囲気を持った曲に感じるんですな。
そして暗い曲の後は、陽気な'おはよう'。
こう来ますか??その後、前回のライブでも素晴らしいコーラスが聴けた'13階の女'。
んで、この後が凄いぞ!!!'表の高円寺阿波踊りに負けるなバージョン'で、あのファンクと祭囃子が合体した純平氏ボーカルによる'お祭り最高'!!!ラス前は祭囃子風ドラムソロ付き!!!
純平氏の'さいけでりっくやなー'の声が最高でした(^^)。
さて演奏は佳境に、まずは名曲'貘'、そしてラストは、前回は相沢おにーさんの超どハードなギターがオリジナルバージョンのリフを奏でた'けだるい'。
イントロは相沢友邦のSE的なイントロと、今回は雰囲気もちょいと違うバージョン。
演奏が終わり、あんばんが引っ込もうとすると、当然観客からはアンコールの声が.....
(まー、ホントの事を言えば、筆者も是非'Another Time'が聴きたかったんだけど....)
でも、大丈夫だって、ここからが怒濤のゲストタイムなんだから(^^)。
ハルヲフォン??No!!!ハーフヲフォン!!!〜恒田義見、小林克己、Daimyo、日戸'ロン'修平z
さー、ここからが大変なのです。
前回ゲスト出演した元ハルヲフォンの恒田さんが、ついに盟友である小林克己氏(プリ)を連れてステージに立ったのです。
しかも、26年ぶり(何故か、恒田さんは30年ぶりと強調しておりましたが??)にハルヲフォンの名曲が甦るのです。
当然、二人では演奏は出来ませんので、現在極秘のプロジェクトが進行中のDaimyoさん、日戸氏が参加です。
曲は何とアルバム'電撃的東京'に収録され、本家フォーリーブスのメンバーが聴いてぶっ飛んだという'ブルドック'!!
現在和太鼓奏者である恒田さんが現役復帰、往年のドラミングが披露されます。
当時の得意ワザのKeith Moonスタイルのタム回し、そしてプリさんのギターがまた凄い!!!当時のまんまであります。
あの難しいフレーズを'ううん、全然へーき'って顔で弾き倒す姿は、さすがであります。
二曲目はハルヲフォンのファーストに収録されていた名曲中の名曲'秘密のハイウェイ'。
当然、恒田さんのリードボーカルで。
この曲、わずか2コードで構成されたリフがメインなんだけど、これがホントにカッコよい。
オリジナルと違い、鍵盤がありませんが、それでもこの演奏は鳥肌物です。
途中、唄が飛ぶトラブルもありましたが、最後は恒田さん、立ちドラムも披露。
Daimyoさん、日戸氏のサポートも見事。
まさに、ハルヲフォンがハーフヲフォンとして甦った歴史的な瞬間だったのです。
さてさて、ステージは大変な事になって来ました。
何と、恒田さんを中心に当時のミュージシャンが寄り集まってやっていた伝説の営業バンドが再現されるのです。
鍵盤に坂下さん、Saxに哲さん、ベースにヒロさん、ギターにプリさん、そんでドラムに大二さん、勿論ボーカルは恒田さんであります。
まさに営業向きの演奏、そんでもって恒田さんの煽りがステージで展開されていきます。
ほんま、こんな凄いメンツで営業、やってたんだ(^^)。
もう、MCも楽屋落ち寸前(^^)。
でも、このライブを聴いて、ようやく判った事が一つ。
この日演奏された'太陽はひとりぼっち'、この曲、モリさんが抜けた直後の第二回ワールドロックフェスで四人囃子として演奏されたんだけど、なんでかな??と思っていたら、そうゆうことだった訳です。
ようやく、納得(^^)。
さて、ステージの方は、大二さん、ヒロさんを残して他はステージを後に。
そしてモリさん登場、スリーピースでパブサクスタイルに。
(数日前に大二さんが言ってた、'俺ら普通だから'って、そうゆう意味だったんですな^^)
ジミヘンナンバーがいつものように繰り広げられますが、そんな中、ハーフヲフォンで恒田さんがMCで言っていた'モリとプリの初のツインギター'が'Little
Wing'でついに実現します。
この演奏、もうカッコ良いったらありゃしません。
モリさんとプリさんのギターがつかず離れず、時にはソロ、時にはバッキング、そしてハモリとヒロさん、大二さんのリズムで展開されていくのです。
この日、これを聴いた人はホンマにラッキーですよ。
恒田さんではありませんが、ホントにこの二人がステージでツインで弾いたってのは、記録が無い筈ですんで。
ステージには他のメンバーも揃い、セッションが続きます。
そして大団円へ....ステージにはあんばんが登場、そして坂下さんだけではなくモリさんも加わり、まずは'Discover
Japan'、のちに職人と呼ばれるヒロさんの姿が少しかいま見える、そんな曲。
そしてオーラスは'偉大なる可能性'でフィニッシュ。
前回と違い、哲さんは坂下さんに鍵盤を任せて、自由にSaxを吹き倒します。
やはり、この曲はあんばんの可能性を示していた曲、セールス云々ではなくて、良質な楽曲は皆の心に響き、残るものなのでした....
こうして、'あんぜんバンドのふしぎなたび 2004'は終了しました。
こんな素敵な演奏を、まだまだ聴きたいものだわい...と思いながらShowBoatを後にします。
外に出ると、高円寺の阿波踊りも終了しています。
高円寺で行われた二つの祭が終わり、そんな静かな夜の街を家路につく筆者なのでした......