潤ふ...鼓絆(2006.04.09)

 二月の頭から色々ありまして定期更新以外、更新が止まっておりました。
ようやく、少し時間も取れるようになりまして、何とか、2006年、ついに新編成で活動を始めた結成10年を迎える鼓絆のライブを見に行けました。
昨年末の大江戸サリヴァンSHOW#1から早や四ヶ月、鼓絆の再始動の姿やいかに??
でわ、参りませう(^^)/


 鼓絆も昨年大幅なメンバーチェンジを行い、それまでの田中氏、下谷氏が脱退、昨年6月の'ほーりーや'ではDaimyo氏とも関係の深い、川井健ちゃんを鍵盤に、そしてドラムスに四人囃子の大二さん、そして田中氏がヘルプで入る形でライブを行った次第です。
その後、大二さんが正式メンバーとして参加が決まり、昨年末の大江戸サリヴァンSHOW#1で、遂におけ胴師としてデビュー、大江戸サリヴァンSHOW#1では太鼓のみの演奏でありましたが、今回はレギュラーの鼓絆のライブとなった次第でございます。
そして、加えて今回はやはり四人囃子の坂下さんが全面協力、多分鼓絆史上初めて、ギターレスの編成でのライブを迎えたのでありました。
そんなこんな、色んな動きのあった結成10周年の鼓絆の、まさに新生なった姿が展開されたのでありました。


動員がきつい??

 先にも書いたように、色々ありまして、今回のライブ、ホント、行けるんかね??と思っておりましたら、恒田さんより'動員、やばい。必ず来場するよーに'の指令が....
ギリギリまで調整して、何とか六本木STB139に辿り着く事が出来ました。
んで、入場してみると、確かにいつもより人の入り具合が少ないっす。
とわいえ、そこは世界の鼓絆、開演前にはほぼ八割は埋まったですかね??会場。
んで、例の場所でビール片手に恒田さんに来たことをメールで連絡、開演を待つ事となったのでありました。


本日のセッティングは??....

 ステージを見ますと、これまでの鼓絆のステージセッティングと若干違いがあります。
正面、右手の恒田さんの二丁囃子、センターのおけ胴、西野さんの前打ち、ヒロさんの鍵盤と琴/ベースの位置はこれまでどうりですが、銅鑼が恒田さんよりに置かれております。
そんで、正面左手奥にいつもはセットされるドラムキットは、今回は西野さんの前打ち、恒田さんの二丁囃子と同じ並びにセッティングされております。
その後ろ高いところに坂下さんの鍵盤が二段でセッティング。
つまり、ステージ後方中央は鼓絆のシンボルとも言えるおけ胴がありますが、フロントラインはドラム、前打ち、二丁囃子と太鼓隊が占めていると。
後半、恒田さんのMCでその謎は証されるわけですが....


五穀の稔り〜ねり込み囃子〜斎雷神〜阿修羅

 定刻、鼓絆のメンバー四人、つまり坂下さん以外が登場し、太鼓による演奏が四曲、まさにフルパワーで披露されました。
大二さんがおけ胴、前打ちの西野さん、鳴り物のヒロさん、恒田さんの二丁囃子で演奏はスタート。
いや、大二さん、前回の大江戸サリヴァンSHOW#1での'小学校のピアノの発表会のようだ...'という緊張感ではなくて、今回は太鼓打ちとしての緊張感をまとって、おけ胴を打ち込んでいきます。
さすがに西野さんのような放物線ではありませんが、大江戸サリヴァンSHOW#1とは違い、一打一打が決まっておりました。
西野さんと言えば、口上、今回も'斎雷神'での口上は、ホント、マイクいらんのでないかい??というくらいの堂々とした声でございました。
いや、ここのところ鼓絆の演奏を聴くようになって、太鼓の曲が聞き分けられるようになったのは、筆者の進化の現れか??


冬原の花〜生きてる〜天晴〜めでたき

 ステージは恒田さんの潤秒話、そしてゲストの坂下さんが登場します。
この後はボーカル曲二曲、'冬原の花'そして'生きてる'。
当然、田中さんが居りませんのでヒロさんのボーカルのコーラスには恒田さんが加わります。
坂下さんの鍵盤が的確にサポートし、ギターレスであることを忘れさせてくれますな。
んで、その後の'天晴'なんでありますが、これってもしかして噂の大二さんが書いた新曲でありますかね??
坂下さんの鍵盤がガンガン、ソロを展開し(ぷろぐれ、しとりました!!)、それに西野さん、恒田さんが反応、そして大二さんが西野さんとくんずほぐれづのドラム対和太鼓、大合戦が展開されるシチュエーション、この曲の展開が新しい鼓絆の姿になるやも知れませんな、ドラムがバッキングでなくて和太鼓とともにあるというこの姿....
一部最後は恒田さんのボーカルで'めでたき'、これもホント、新鮮な感覚を覚える展開ではございませんか??


森のめざめ〜パッション〜アプロ〜チ〜スラロ-ム〜召厳

 二部のステージは例によって鍵盤のドローンから和太鼓による'森のめざめ'、そして和太鼓をメインにした演奏が続きます。
ただ、ここで違うのが、坂下さんが鍵盤で入っているんで、手弾きのパートが増えている事でしょう。
この辺は、恒田さんも非常に感じているようでございます。
まあ、前回の健ちゃんの参加したライブでも、その雰囲気は段々出てきていたのですが、やはり、同期物との演奏より人間のマニュアルによる演奏との組み合わせの方が、太鼓は生きるって事なんでしょうな??
それにしても、短期間で西野さん、恒田さんとともに和太鼓を叩く大二さん、さすがです。
この三名の和太鼓、実は二人は元ドラマーなんすからね?? 


常世の都〜ECHO〜MESSAGE

 恒田さんのMCを挟み、曲はセカンドから'常世の都'へ移ります。
ここでも、坂下さんの鍵盤のリード、恒田さんのボーカル、多分和太鼓のパートをリアレンジしたのでしょうかね??
鳴り物、ドラムをバックに西野さんの篠笛が'和'しております。
再び恒田さんの太鼓に関するMC(このMC、非常に良かったですな....)、日本語/英語逆のMC、そして今回、このライブでステージフロントに打楽器を並べた理由が語られていきます。
(恒田さん、書いてもよいでしょ??)そう、先日亡くなられた、カーナビーツの'もっちん'ことアイ高野氏に、この後の曲は捧げられたのです。
曲は、鼓絆のライブでは欠かせない'ECHO〜MESSAGE'でクライマックスへ....
ここでの聞き物はこれまでデータで流されていた松居慶子さんのイントロのピアノパートを全て坂下さんが手弾きで演奏したことでありませう。
これに絡む西野さんのおけ胴の響きがもの悲しかったのは私だけ??
そしてドローン(ここも手弾き??)、美しい放物線を描く西野さんのおけ胴ソロ(これは、絶対に見て聴くべき!!)、法螺貝と篠笛の音色、シンセの刻みにのり、恒田さんの語りとボーカルパート、何と坂下さんもコーラスに参加してた??(四人囃子で唄が一番旨いつーか、一番音程が確かなのは坂下さんなんでございます)
ヒロさんのベースのうねりと和太鼓とドラムがリズムを刻み、その上でゆったりとコーラスが流れていきます。
そして曲は'MESSAGE'へ....後半の和太鼓隊の演奏の迫力....西野さんの前打ちソロ、そして和太鼓、鳴り物、坂下さんの鍵盤のドローンが絡み一大絵巻が展開されていきます。
銅鑼が鳴り響くなか、坂下さんの鍵盤がテーマを奏で、演奏は速度を落としながら終わりを告げます。
二部終演後は、当然のごとくアンコールの拍手、アンコールは'御神楽じゃい'、そして和太鼓隊による'三段返し'。
大きな拍手の中、今年初の新生鼓絆のライブは終わったのでした。


 さて、鼓絆のライブレポ、いかがでしたでしょう??
終演後、恒田さんの奥さんやJOHNNYさんらにご挨拶、と思ったら、囃子ファンサイトaoさんも居るではありませんか??
(残念ながらaoさん、来たら演奏は終わっていたと...)
早く帰らねばならんのですが、急いで楽屋に挨拶に向かいますと、楽屋入り口前の席に川井健ちゃん発見。
挨拶もそこそこに、楽屋へ向かい、メンバーの方々に挨拶。
'○グモ+1'とか冗談を言いながら、別れを告げました。
今回の鼓絆のライブ、恒田さんの'10年経って、ようやくスタートが切れた'ってのは謙遜ですよ。
現在進行形の鼓絆、これからまたドンドン進化を続けるのですよって、そんなことを思いながら、急いで家路につく、筆者なのでした....

PS:大二さん、翌日の北千住でのパブサクライブ、大丈夫だったんかな??

 To Musical Box