利尻島でも礼文島でも泊まった宿はユースホステルです。今回は一人旅なんて しちゃったんですが、ユースのおかげで楽しい旅になりました。 利尻登山も、礼文の8時間コースも、一緒に登ったり歩いたりしてくれたみん なに心から感謝!これがまた、ほとんどが一人旅なんだから、すごい……。 |
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利尻から礼文に渡るのには 同行者がありました。同じ ユースに泊まった人でも行 き先は稚内か礼文しかない わけですから……。 礼文ではホッケのちゃん ちゃん焼きを食べました。 炭火でミソとネギを乗せて ホッケを焼き、焼けた所か ら身をほぐして食べるんで す。北海道のホッケは美味 しいよ〜。 |
何しろ、当初、今回の旅のメインは利尻島だったため、礼文島でやることは決めてい ませんでした。こう言ったら何なんですが、オマケの気分だったので……。で、せっ かく自転車を連れて来たんだし、フェリー乗り場とは反対側の岬まで走ってみようと 思いました。礼文でもユースの人が荷物を持ちに来てくれていたので、身軽になって 自転車をこぎ出しました。 海沿いの道を1時間ほど走ると、目に入ったのが礼文岳の登山口。フェリー乗り場で もらった礼文の観光地図には、礼文岳登山コースとして所要時間2時間と書いてあり ます。前日に10時間以上かけて利尻岳に登った私にはとてもお手軽登山のように思 えたのです。そう、2時間を往復2時間と思ったわけです。少し考えて、自転車を駐 車場の柵に固定し、登山口へと分け入りました。 |
登山道を入ってすぐ、いき なり急な登りが続いて、早 くもちょっと甘かったかも ……などと思い始める一方、 ところで目指す礼文岳はど れなんだ?と見回しました。 礼文島は礼文岳が最高峰で 490メートルとか。1,721 メートルの利尻岳が一つの 島になっているような利尻 島とは大きく違いました。 島全体がなだらかな丘陵の ようなこの礼文でそんな際 立った山は……と、遥か遠 くを見渡すと、何かそれら しいものが……。でも2時 間であんな所まで往復でき るわけない、と否定したも のの、しかしやっぱりそれ が礼文岳だったのです。ち なみに所要時間2時間とい うのは、片道のことでした。 |
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ヤケクソのようにひたすら歩きま した。食事をしてもう1時間経っ ているのに、胃がムカムカしてき ました。利尻に入れ込んでいる自 分の身体が、礼文に拒絶反応を起 こしているみたいだな、などと思 いながら、それでも歩きました。 礼文岳はだらだらした道が続くよ、 と利尻で聞いていたけれど、キツ イ登りはいくつかありました。し かも昨日の利尻岳で筋肉痛だし。 でも段々、回りの木々の丈が短く なってきて、やがて森林限界。 490メートルの山で森林限界なん て、さすが北の果て!なんて妙に 感動。やがて山頂に到着。晴れて いたら、絶好の利尻展望の場所だ けれども、山頂は雲の中でした。 山頂に着く頃には、胃のムカつき も消えて、やっと礼文に順応した かな、と思いました。 結局、往復には2時間半かかりま した。 |
ユースへ向かう 峠越えの途中、 雲の切れた利尻 の山頂が見えま した。 前日にあの山頂 に立ったと思う と、感慨もひと しおです。 無心にペダルを 踏む私を見守っ てくれているみ たいで、すごく 嬉しかったです。 |
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礼文の2日目は、『愛とロマンの8時間コー ス』に参加しました。礼文島の端のスコトン 岬から、反対側の端近くにあるユースまで歩 くコースです。 前日の夜に、宿泊者の参加希望者をチーム分 けしての即席グループで1日行動するわけで す。 バスでスコトン岬まで運んでもらってスター トしたのが7時。歩き始めてすぐに急な上り のゴロタ岬。穴あき貝のゴロタ浜を通って、 澄海岬で最北端牛乳を飲んで、山に入ったり 海に出たりを何回か繰り返しました。花の時 期は過ぎてしまっていたけれど、景色は最高! 宇遠内でビールを飲んだらその後が急な上り だったり、リーダーが実は高校生だったり、 もう何が何だか……。 最後の礼文林道では、誰も疲れがピークに達 して無言。ざっざっという足音だけが響いて いました。実質10時間かけてユースに戻る と、ヘルパーさん達が屋根の上で歌って踊っ て出迎えてくれて、こういうのってすごく嬉 しい。 現実離れした空間の現実離れした人々。ずっ とそこにいるわけにはいかないけれど、しば し時間よ止まれ!って気持ちになりました。 |
![]() パワーはすごい! |
今度は礼文に花の時期に来たい、8時間コースをもう1回やりたい!利尻岳にも また登りたい、今度は利尻を歩いて一周する完歩に挑戦したい!など、あんな小 さな島2つなのに、すっかり魅せられてしまいました。来年は知床に向かう予定 ですが、絶対にまた行きたい所です。 |
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