![]() |
次の日は雨。ガスって視界も悪かった。そして!いきなり雪渓の 上りがあった。しかも一日目の雪渓より傾斜がきつい。まじで恐 かった。でも慣れてる人が先に行ってステップを刻んでくれたの で助かった。 雪渓を上り切ってさらに進むと今度は風が強くなってきた。うー ん、雪渓、雨、風……これって少し前にどっかで経験したなぁと 白馬岳を思い出した。でも多分、白馬の方がしんどかったから、 今回の知床の悪天候も、それほどには精神的なダメージにはなら なかった。 硫黄山は数年前の地震以来、崩落が激しいらしく登頂はしなかっ た。もうお花畑もなくなり、岩場をひたすら下って行った。下る につれて天気も良くなってきた。 これが最後の上りと言われて入った山道は、めちゃめちゃワイル ドだった。野生のブルーベリーなんかも実っていた。ハチに付き まとわれながら歩いて、目を上げると海が見えた。岬を回るネイ チャーウォッチングボートが見えて、ウトロ港も見えた。あー、 もう下界に近付いて来ているんだなぁと、ちょっと寂しくなった。 お昼を食べて休憩して、さらに下った。天気はもうピーカンで、 暑い、焼ける!お昼を食べた新火口を下った辺りは、地熱を持っ ているとか。昔の硫黄の採掘場の跡もあった。途中で水も切れて ラスト15分と言われた後の時間がものすごく長く感じた。 そして硫黄山の登山口に到着!ばんざーい! しかし休むことなく、マイカー規制の敷かれた道を、カムイワッ カの滝に向けて歩いた。そこにはスタッフの人が冷えたビールを 用意して待っていてくれている! マイカー規制のおかげ(?)で、比較的人が少なく、また皆んな 沢を上って奥の滝に向かうため、一番手前の滝は貸し切りだった。 ぬるめのお湯に浸かって、冷えたビールで乾杯!最高だった。 シャトルバスの時間まで、お湯につかり、最後はその場のノリに 任せて滝滑りなんかもやって、知床連山の縦走は終わった。 |
![]() |
宿に戻って、キャンプ用品の片付けをして、夜は打ち上げの海鮮 バーベキューだった。魚のことはよく知らないけれど、珍しいら しい魚やら貝やら、鮭のちゃんちゃん焼きやら、お腹がはち切れ そうなくらい食べた。 山で消費したカロリー、思いっきり補ってしまったなぁ……。 最終日はそのまま帰る予定だったけど、シーカヤックを朝5時か らやって行くことにしたので、4時過ぎくらいには起きた。 カヤックに乗って知床の海に出て、断崖から海に流れ落ちる滝を 下から眺めた。「乙女の涙」という名前の滝がある所は、舞台の ような形になっていて、なかなかの迫力だった。ただ、鳥がすご くたくさんいて、その糞尿の臭いがきつすぎて気持ち悪くなった けど。しかしそれを我慢して余りある感動だった。朝日で逆光に なった滝は本当にきれいだった。もうひとつ奥の「男の涙」とか いう滝の方まで回って戻った。 予定外のシーカヤックだったけど、やってよかった! 帰りは再び女満別空港から、今度は名古屋へ。大きなザックを背 負って街の中に立ち、遠くなってしまった知床を想って、知床連 山縦走再度挑戦への決意をした。 |
![]() |
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ |
いやぁ〜、知床は奥行きが深い!山を歩いてつくづく思いました。 今まで宿主が持っていた知床の認識はとても小さかったのです。そ れでも知床にとても執着していたのに、縦走で前より認識が広がっ てしまって、頭の中はもう知床一色です。いまだに。絶対また縦走 したい! 縦走3日目は一枚も写真を撮らなかったので、文章ばかりですみま せん。シーカヤックも。 いい旅でした。 |
前 頁 |
|
|