◆ 白馬岳・秋2 ◆

≡ あー、こういう景色だったんだぁ…… ≡




翌朝は、ご来光を見るのにちゃんと起きた。狭い山頂は既に、ご来
光を見る人でいっぱいだった。カメラを構える人あり、座って待つ
人あり。少し下の所で日の出を待った。

でも水平線近くにがあって、太陽はちょっと顔を出しただけで、
また雲の中に入ってしまった。期待したような朝焼けもなく、がっ
かり。とっとと下って、朝ご飯を食べて出発。

白馬岳から一旦下って杓子岳へ向かう縦走路を歩いた。人もいなく
て、眺める景色は航空写真のようで、快適だった。杓子岳へは、ま
さかあそこを登るわけじゃないよねぇと冗談で言っていたガレ場の
急斜面を登ることになっていて、びっくりした。でも下りてくる人
が、登り切れば展望が素晴らしいですよ、と言ってくれたのが励み
になった。で、杓子岳山頂を踏破、もったいないけど、また下って
鑓ケ岳へ。





中央が白馬岳、右手前が杓子岳



あまりの展望の良さに、頭の中にはNHKの『日本百名山』のテー
マ曲が鳴り響いていた。

鑓ケ岳への上りがまたキツかったけど、そこから眺める杓子岳と白
馬岳が素晴らしかった。鑓ケ岳の山頂に立って、白馬三山を踏破
やったー!八方尾根、唐松岳、五竜岳、鹿島槍ケ岳などの連なりが
よく見えた。八方尾根の斜面の紅葉がきれいだった。山頂から少し
下って、分岐を鑓温泉方面へ下った。あとはもう下るだけで、一気
にどんどん高度を下げた。もうつまんないなーと思いながら下って
いたら、眼下に真っ赤な紅葉が見えた。






大出原の辺りではチングルマが紅葉して、辺り一面の地面が赤く染
まっていた。チングルマの葉の紅葉を見たのは初めてですごく嬉し
かった。9月に別の場所で見たチングルマの葉は緑も濃かったのに
と、山の季節の移り変わりの早さを実感した。






ナナカマドも真っ赤に染まっていて、山の白い斜面とのコントラス
トがお見事!さらに下って、クサリ場をクリアすると、そこには
温泉
。シーズンが終わって小屋はたたまれていて、脱衣所もなかっ
たけど、これが今回のメインでもあったし、ちゃんと入ってきた。
熱めのお湯で長くは入っていられなかったけど、気持ちよかった。





これは女風呂



お昼をそこで食べて、さらに下り。途中から何だかガスってきた。
地図に白馬三山の眺めよしと書かれた所では何も展望できなかった
けど、もう満足してた。

沢には崩れた雪渓があったり、滝があったり、それでも目には楽し
い下り道だった。3時半くらいに鑓温泉の登山口に到着。そこから
行きに通った道を下って、再び猿倉に到着。もう一度、温泉で汗を
流して帰路についた


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
鑓温泉を回る登山道は、途中に温泉あり、チングルマの大群落もあ
りで、夏にまた来たいと思いました。ただ、このコースは下山に回
さないと、上りはかなりきついだろうなぁとも思われました。

しかし、鑓温泉を出て、急な斜面を40分ほど下ったところで、軽
装の人たちが温泉目指して登ってきていて、さらに下って3時くら
いにタンクトップに手ぶらの人を含む外国人のグループともすれ違
いました。あの人たちはどこまで行ったのだろう……。



前 頁



トップに戻る
過去のお話に戻る