勝ってほしいスギノハヤカゼ。
負けてほしくないブラックホーク。

　前夜、中京競馬場に向かった私は、名古屋駅で横断幕を忘れたことに気がつく。 家にも戻れない。新しい横断幕も作れない。

　横断幕を出すことは義務ではない。そうは思っても、どうしても気になることがあったのでした。 そして、その予感は的中してしまいました。ブラックホークの横断幕は１枚も、ありませんでした。
　馬券では、１番人気なのに・・・。「ごめんね、ブラックホーク。」何度もそう言いながら、 私は彼が来るのを待ち続けました。

　天気雨が降ったり、強い陽射しが照りつけたりする変わりやすい天候の下、少しでも芝が 悪くならないように祈る思いでした。苦手とも言われる左回り。直線の短いスプリント戦。 　スプリンターズＳでは「距離短縮でも、中山の1200メートル戦というタフなコースなら勝機あり。」 と言われていた彼なのに、中京よりは中山に形態の似ている阪神の1200メートルで楽勝したからといって こんなに人気にしてしまっていいのかな。不安の方が大きくなりました。