思い続けることの大切さを感じた出来事でした。 今夏の牧場巡り旅行中、ダイナフェアリー大好きの3人で 白老ファームを見学させて頂いていた時のことです。 海側にある厩舎やダイナフェアリーの放牧地を見た後に、道を隔てた 敷地にある「残り(一つ)の厩舎の近くに行ってみよう。」などと、思いついたのは どうしてだったのでしょうか? その厩舎の中央にある管理馬の状況を書いたホワイトボードには、確かに「サマーベイブ」の 名前がありました。
社台ファームで繁殖入りしたと聞いていたベイブが 故郷の白老ファームに帰ってきている!
急に心臓がバクバクといいはじめました。休憩中のところをお邪魔して、 友人が早口に厩舎の方に伺うと「事務所の前に放牧されている」ことを 快く教えて下さいました。
私達が気づかずに何度も通り過ぎた放牧地に、ゴールデンサッシュ(ステイゴールドの母) と一緒にいたなんて、お腹にもう子どもがいたなんて、横断幕を出していた友人でさえ気がつきませんでした。早足にベイブに逢いに行くおまぬけな3人。 当のベイブはちっとも気がつかない私達に怒ってか、耳を絞っていました。 それでも、しばらくすると近くに来て一緒に写真を撮ったりさせてくれました。
今まで、競馬場では見たことのない穏やかな顔のベイブ。 いつも眼をギロギロさせて恐い顔をしていたけど、本当はこんなに可憐で美しい 馬だったんだ。場内を走るトラクターの音にすらびっくりして急に走り出してしまう 繊細な神経の持ち主が、競馬場の喧騒の中でどれほど恐かっただろうと 思うと、私は心からの「競走生活おつかれさま」を言いたくなりました。