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消えかかったチェシャ猫


消えかかったチェシャ猫

2004/2/22


数日前、書店で小さいフィギュアがおまけでついているクラフトブック『不思議の国のアリス』を見つけました。ついてくるフィギュアは「消えかかったチェシャ猫」です。

工藤和代作 『不思議の国のアリス』(日本ヴォーグ社)2003年4月発売
定価 1200円(税別) ISBN:4529038254

ルイス・キャロルの原作である「不思議の国のアリス」には魅力的なキャラクターが数多く登場しますが、チェシャ猫もそのひとつです。アリスと禅問答のようなやりとりをしたかと思えば、しっぽからゆっくり消えていき、最後は「ニヤニヤ笑い」だけが残るという奇妙な猫です。この消えつつあるチェシャ猫を再現したフィギュアが添付されているのが上記の本です。

私に限らず、マジックをやっている人間はこの種の奇妙なものを見つけるとすぐに何かのマジックに使えないかと思うのが習い性となっています。このフィギュアは半透明のアクリルでできており、頭の辺りを残してうしろ半分はアクリルのままです。これをしばらくながめていると、「オムニ・デック」に使えそうな気がしてきました。

「オムニ・デック」で前半のアンビシャカードの手順を演じておいてから、観客にデックを両手の間に持ってもらいます。「消えかかったチェシャ猫」を取りだし、ざっとチェシャ猫の説明をします。

この猫で、観客に持ってもらってデックを手の上から擦ると、観客のカードだけを残して、それ以外のカードはすべて消えるという話をします。

擦ってから、「消えた感触がありますか?」とたずねると、大抵の観客はまだ自分の手の中にデックがあるのがわかるため、「消えていない」と答えます。

上の手を取りのぞいてもらうと、自分のカード以外、透明なアクリルのかたまりになっているため、大変驚きます。

 ★「消えかかったチェシャ猫」の大きさは、頭からしっぽまでで約3cmです。


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