マジェイアの魔法都市案内 NDMC分室


 

The Paul Daniels Magic Show

 

1979年放送(No.1)

 

更新2000年5月31日


初年度の1979年には「ポール・ダニエルズ・マジック・ショー」は4本制作されているはずなのですが、私がいただいたものでは1979年の分としては2本だけです。これはおそらく、イギリスでこれを録画した人も、まさかこれほど続く番組になるとは思わなかったので最初の1,2本は撮っていないのかも知れません。

そのため以下に紹介します1巻目も、これが「ポール・ダニエルズ・ショー」の記念すべき第1回目であるかどうかは不明です。

番組は約35分で、ポール・ダニエルズ自身が司会をしながら進めています。


 

演技者
分類&素材
内容
Paul Daniels
ポール・ダニエルズ
Magic:Matches

Rising Match(ライジング・マッチ)

マッチの箱を手の甲におくと、箱が勝手に立ち上がり、さらに中箱がせり出してくる。

 

Paul Daniels Magic:Egg Bag

Malini's Egg Bag(マリーニの卵袋)

ポールがエプロンをして、観客の女性二人に手伝ってもらい「マリーニの卵袋」を演じる。

この「卵袋」は古典と言ってもよいマジックになっているが、実際に演じようとすると意外なくらい難しい。

近年、これで有名なマジシャンとしてはジョニー・トンプソンやトム・ムリカなどがいる。彼らが演じると大変おもしろいのだが、あれは多分にマジシャン本人のキャラクターに負うところが大きい。

この二人の影響が大きいためか、このマジックを演じるときだけ無理やりふだんとは違うキャラクターを作り、演じようとしている人が多いが、それをしようとするとできなくなる。ポールの演技を見ていると、無理に笑わせようとしなくても、普通に演じるだけで十分観客にうけることがわかる。それがわかればもっと気楽にできるだろう。

 

ダンサーが数名 Dance & Music


燕尾服にトップハット、網タイツ姿の女性が数名でダンス。

 

Paul Daniels Con Game:Chain

Endless chain(エンドレス・チェーン)

ネックレスにつかうような鎖を使ったコン・ゲーム。

この番組ではコン・ゲームも数多く紹介されている。これを演じるときはThe Bunco Boothという屋台を作り、いかさまゲームのオヤジになって観客をひっかける。この店には「バンコ・ブースでは誰も勝てない!」という挑戦的な看板がかかっている。

「エンドレス・チェーン」は元来、ズボンのベルトを丸く巻いたものをテーブルに置き、客に指を入れてもらい、ベルトを引っ張っていったとき指がベルトに引っ掛かれば客の勝ちというゲームが元になっている。

鎖を使うことで、作るわっかの数が5個から1個まで変化させられる。このうちのどれかに指を入れてもらい、鎖を引っ張っていくと、うまく指にひっかかるものと、まったく引っ掛からずにぬけてしまうものがある。客が負けるたびにリングの数を減らしてゆき、最後は1個でやるが、それでも客は勝てない。

 

George Carl
ジョージ・カール

 

Comedy

Comedy(コメディ)

パリのクレイジー・ホースをはじめ、世界中で活躍しているクラウン。一言も喋らず、パントマイムだけでこれだけ爆笑をとれるのはすごい。スタンドマイクとのからみで始まり、途中、腕の長さが変わる芸や、ハーモニカを使ったものを見せてくれる。

日本ではこのタイプの芸人を見かけないが、テレビなどよりもライブで見るほうが絶対におもしろい。見たくてもめったにテレビやビデオでは見られない芸人がもっと増えれば芸の質も変わってくるだろう。ライブが見られるステージが増えるためには、芸人自体の質の向上も不可欠であるが、それなりの場所も必要だろう。

 

Hans Moretti
ハンス・モレッティ
Illusion:Sword Box

Sword Box (段ボール刺し)

上半身裸で、がっしりした体のハンス・モレッティに太いチェーンが巻き付けてある。ステージには段ボールの箱がある。高さが約1メートル、縦横が50センチx25センチ程度の箱で、中が空であることを見せた後、ハンスが中に入る。腰をかがめるが、やっと入れるくらいのスペースしかない。

この段ボールの周りに3名の観客が立ち、助手の女性がこの3名に剣をわたす。日本刀のような剣で、長さが1メートルほどある。この剣を計16本、段ボールに突き刺していくのだが、観客が刺すだけに見ているだけで心配になってくる。完全に箱を貫通して反対側から出てくる。縦横が50センチx25センチ程度の箱に16本も剣を刺すと、箱の前面からびっしり剣が出ている。この狭い箱の中で、人間が剣を避けることなどできるとは思えない。

最後、剣を抜いてから箱を開けるが、本当に全身血だらけで出てくるんじゃないかと思っていたら、頭に生きたニワトリを2羽乗せ、しかもピエロの化粧をし、ピエロのようなだぶだぶの服を着て現れたのには驚きを通り越して、このおじさんのサービス精神に頭が下がる。

それにしても、ここまでやるかー。

多くのマジシャンが舞台で人体切断や、剣で突き刺すイリュージョンをやっているが、大がかりな箱を使うより、ごくありふれた段ボール箱のほうが何の仕掛けもない分、数段不思議に見える。

 

Paul Daniels Magic:Cards

Card from the Cassette Tape Recorder
(カセットテープからカードが出現)

この演技に関しては、一部テープに不備があり、後半の現象は不明。前半はカセットテープをテープレコーダーにセットして、その指示に従い、カードを選び、コーナーを破ってそれを持っている。残りのカードはデックに戻す。するとそれがデックから来てしまう。おそらくこのカードが、先ほどから流れているカセットテープをばらすと、出てくるのだろうと思う。

 


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