「にっぽん丸」は、日本で初めて建造された大型クルーズ客船「ふじ丸」(1989年4月に就航・
2万3340トン・船客定員600名)の姉妹船として'90年9月27日に就航した。
船名「にっぽん丸」としては3代目にあたり、進水式で紀宮様が命名された。
総トン数2万1903トン・船客定員600名と「ふじ丸」とほぼ同サイズ。
これまで総務庁のチャーターにより日本を代表する船として、ヨーロッパ、アフリカ、南太平洋、カリブなどに就航し、国内では日本一周や東北三大祭りなどの一般募集クルーズが変わらぬ人気を得ている。1999年には世界一周クルーズを実施する。
客室用のスペースはビルに例えれば地下1階、地上7階建て。船内にはグルメやスポーツ、そしてくつろぎのスペースがぎっしりと詰まっており、個人向けのレジャークルーズに照準をあわせた設計となっている。
タラップを上がった2〜3階には吹き抜け構造のメイン・エントランス。
1階には映画やレクチャーに利用できるシアターがあり、ビデオプロジェクターや音響機器が完備されている。
2階メイン・エントランス後方にはダイニングルームがあり、650m2のゆとりを持ったスペースに340席のテーブルがゆったりと配置されている。
3階船尾には「ふじ丸」同様展望大浴場が設けられており、その御影石の浴槽につかりながら、大海原を眺めるのは最高のリラクゼーションである。
4階には2層吹き抜けのドルフィンホールがあり、華やかなショーやダンスをエンジョイできる。
また、5〜6階のバーやラウンジ、7階の開閉式ルーフのプールなど楽しい設備がいっぱい。
こうしたハード面に加えて、日本で唯一、戦前から一貫して客船運航をしてきた商船三井客船が誇る、伝統的なサービスは定評があり、楽しいクルーズライフを約束してくれる。
特に日本人の趣向にあわせた食事、夜食やデッキランチ、伝統文化を盛り込んだイベントなどは変わらぬ人気がある。