特務課関連の主な登場人物


中越 宗一郎

警視庁公安部特殊任務課々長。階級は警視正。
日本における『組織』との戦いの最前線である特務課をまとめる男。
警視庁に所属しながらも特務課が政府直属の機関という側面を持ち
特別な権限を与えられているのは、中越がいるからに他ならない。
かつてはJCIAと呼ばれる内閣調査室に所属しており、その頃か
ら『組織』の調査を行っていたらしく、その調査機関が特務の前身
となった。
その後、正式に『組織』への対策機関として特務課が創設される事
となり、中越は自らの足で特務刑事となる資質を持つ者をスカウト
し始めた。
沢村もその一人であり、相棒の復讐のために犯罪者となった彼を見
事に復帰させた者こそ中越なのだ。
部下に厚い信頼を寄せており普段は警視庁から動かない中越ではあ
るが時には自ら現場に赴くときもある。
その際は長年の愛銃である長銃身のS&WM29・44マグナムを
使い、その様は沢村をして「和製ダーティ・ハリー」と言わしめさ
せている。
現在は近く創設される対『組織』専門の特殊部隊の準備に追われて
いる。

原田 浩二 (25歳)

特務に所属する刑事で沢村の後輩。階級は巡査部長。
第一話の段階では特務課で一番の若手であったが現在は沢村と共に
『組織』との戦いの最前線にいる刑事である。
沢村を尊敬しており、「先輩」と呼んでいつも後にくっついている。
普段は自分の行動の危険性をよく理解していて、一匹狼である沢村
はたまにしか原田の同行を望まなかったが、最近は一緒に行動する
事も多く、それだけ彼の腕を信用しているという事なのだろう。
だが、そのせいかよく沢村に彼が一番苦手なデスクワークを押し付
けられたりして、いいように利用されることもしばしばである。
若い反面、感情的に突っ走りかける事も多いが、かつてそれに流さ
れて自らを破滅させかけた経験のある沢村にたしなめられて成長し
ていく。
初めの頃は、仁の正体を知らず、その存在をいぶかしく思っていた
原田ではあるがある事件において彼が変身する所を目撃してしまい
仁が背負う宿命を悟る。
以来、仁との関係は良くなり今ではいいコンビである。
愛用するのは日本警察の正式拳銃であるニュー・ナンブ38口径。
本編において仁と共に成長する過程を見せる役割であり、沢村の後
継者という感じで描いているキャラである。

皇 ちひろ(24歳)

特務課に所属する女刑事。階級は巡査部長。
危険な任務を専門とする特務課にあって珍しい女性刑事である。
しかしその実力は折紙付きであり、他の刑事も一目置くほどである。
どんな危険な任務であっても果敢に挑んでいく強い精神力と人並み
外れた行動力。
そして、オリンピック候補になったこともある抜群の射撃の腕前。
さらに、武術にも長けており戦闘工作員やエージェントをあっさり
倒してしまうほどの実力を誇っており、中越が女性とはいえ、あえ
て特務にスカウトしたのもうなづける。
だが、その腕前や行動力から周囲からは「女沢村」と呼ばれてもい
る。まさに沢村の行動力そのものであるからだ。
で、本人はというとそれを誇りにしている。
普段は忍の身辺警護を担当しており、それは沢村が彼女の腕を信用
しているからだ。
本編初登場は第四話。大学を急襲したワスプの部隊相手に善戦する
も忍を誘拐され、怪我を負ってしまう。
しかし、その際の行動でも「女沢村」ぶりを遺憾なく発揮している。
性格はサッパリとした男勝り、というかこれも沢村そっくりで軽口
混じりでおっちょこちょいな所もある。
相手がどんな者でも物怖じせず、かの沢村でさえ彼女にたしなめら
れる事はしょっちゅうである。
その様子は原田をして、「沢村紅一を扱いこなせる唯一の女性」と
言わしめさせている。
どうやら、沢村に特別な感情を抱いているらしいが、それを気づか
れないように振る舞っているけなげな部分も持ち合わせている。

忍とケイトが「静」のヒロインだとすれば、皇は正真正銘の「動」
のヒロインとしての役割を担っている。

太田 明

木地本 洋平

草加警視総監


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