その他の登場人物


有森 人志

遺伝子工学の権威で仁や忍の恩師であり、グラスホッパーを産み出し
た人物でもある。
長年、人間の遺伝子、特にDNA構造について研究してきた有森にと
っての究極のテーマ。それが「物質変換細胞」であった。
DNA内のジャンクと呼ばれる未知の領域に踏み込んだその研究が完
成すれば、変換細胞を利用した者はあらかじめ設定した姿に自由に変
身することが可能になるのである。
有森と仁の父親が研究していたこの理論は長年の苦労により、実現直
前まで行っていた。
だが、有森はこの細胞を作り上げるには現代の科学力では完成する事
ができない事、そしてなにより実際は人間を改造するという人道に外
れる行為であるという理由から、研究の完成を断念し、これを封印す
る事を決意した。
しかし、それを許さない者がいた。『組織』である。
次世代の改造人間に必要不可欠である変身能力を手に入れるために
『組織』は有森を誘拐。その超科学力による細胞の完成を強要した。
はたして細胞は完成し、さらに『組織』はそれを使用した最初の改造
人間として彼の愛弟子である黒須仁を改造することを要求してきた。
最初はそれを拒んだ有森であったが仁そしてもう一人の愛弟子である
唐木俊介の命を救うために改造を行う。
しかし、それと同時に有森は『組織』からの脱出そして戦うことを決
意。密かにグラスホッパーに追加改造を行っていた。そして『組織』
からの脱走は成功し、すべての戦いが始まったのである。
現在は仁と沢村らと共に政府直属の極秘研究所にてグラスホッパーの
調整および強化を行っている。
『組織』に対して激しい怒りを抱く強い信念を持ってはいるのだが、
心の中では愛弟子を改造した事に対する罪悪感を抱いており、その事
で苦悩する事もしばしばである。
実は『組織』には以前より変換細胞の雛形となる物があったらしく、
それと有森の研究を合わせることにより完成したのが真実であり、ど
うやら物質変換細胞には、彼も知らない秘密が隠されているらしい。
彼自身ですら未だその正体を掴めない変換細胞の実体を掴むために仁
の体を再調査する事を決意する。

グラスホッパーが変身を解くのに必要な解除薬は現在のところ、有森
にしか作れない。

スペード (グラス・ザ・マン)

元『組織』作戦執行部所属のエージェント。現在はグラスホッパー・
タイプの改造人間グラス・ザ・マンとして暗躍している。
かつて『組織』日本支部においてその実力が知れ渡っていた凄腕の
エージェントであった。
性格は冷酷で、たとえ味方であっても邪魔物は容赦しない。
恐るべき作戦指揮手腕と超人的な戦闘力で日本支部の重要作戦を数多
く担当し、これを成功に導いてきた。
その実績を買われ、脱走したグラスホッパーの捕獲作戦の指揮官に任
じられる。
つまり、仁と沢村が最初に戦った相手である。
スペードは蜘蛛の改造人間タランテラ・シリーズを使役し、さらには
囮として忍を誘拐し、仁と沢村を後一歩まで追い込むが、その自信過
剰ぶりが災いして作戦は失敗する。
その責任と、作戦中に自分の利益優先のためにエージェント・カーク
スを殺害した事が発覚し、エージェントから降格。改造人間の実験体
とされてしまう。
だが、それで終わるスペードではなく、『組織』を脱走。自分にこの
ような陵辱を味あわせた『組織』と仁、沢村への復讐を誓う。
グラスホッパーの実験体として改造された彼は、格闘よりも高い機動
性を優先したスペックを持つタイプである。その装備はインドラをし
て「一個大隊」と同等といわしめさせる。
サイボーグ手術がメインである彼はいまだ人間の部分が多く、そのた
め「半分人間」「半分グラスホッパー」という意味から「グラス・ザ
・マン」を名乗る。
特に様々な特殊兵器を仕込んだ左の義手が最大の武器。
『組織』にも、仁達にも共鳴しない第三の存在であるが、現在は『組
織』せん滅を優先しており、ゲリラ的な活動を行っている。
スペードとしては、小型のサブマシンガン、イングラムM11を愛用。
それを改造以前から片手で扱い、かつ使いこなしていた。
改造人間ではあるが、本編においては沢村の好敵手として描かれてい
るが、時折敵同士ながら情報を交換することもあり、微妙な関係を保
っている。

本編においてダークサイドのヒーローの役割を背負っており、未だ成
長過程にあるグラスホッパーと違って、完成された黒きヒロイズムを
持ったキャラクターである。

小村博士

ガンム

田口


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