「11月」
冬の近づいたことが
にわかに枯れ始めた若さによって示され
それはまたいつもどおりの季節になるのではないかという
とてつもない不安だけが俺をゆるがす
冬のためのぬくもりを望むことすらが
もはや罪であるような気さえして
何もなさぬためにはあまりにも血の通いすぎた
己の心をうらむ
何も見えない目と
何も聞こえぬ耳
そして何も望まぬ心を持てたなら!
しかし神よ
あなたの決めた道を歩くことを
俺は断じて拒否する
なぜならあなたは常に全能という名の悪意に満ちているから
つまづきながら歩く俺の足の下で
枯葉がきしみ続けている