「クリスマス」

目覚めた時、窓の外は暗闇だった
俺の手の中ではいくつもの命が
血にまみれて息絶えていった
持ち金はせいぜい2ドルと70セント
俺はそいつを十字架の下に放り捨てて
祈った
洗礼の水が天国を約束するなんて思っちゃいない
ただ両手に染み付いた血の香りを消したかった
俺はそいつのおかげで数年間不眠症に苦しんでいた

神は去った後だった
その後の時の長さを語るように
乾涸びたワインの赤さがグラスにこびりついていた
それでも俺はひざまずき手を組み祈った
洗礼の水はかえってひどく俺を凍えさせ
俺の声はむなしく響いたが
それでも俺はひざまずき手を組み祈った
なぜなら それが祈りの日だったから

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