「罰」
恐怖と失望と寒さは
よく似ているから
おかげで
自分が今感じているのが
どれなのか
いつだってわからなくなる
逃げ出したいくらいに
泣き出したいくらいに
ナイフの刃先のように
昨日を悔やんでいるのか
今に追われているのか
硬くなって
ふるえている
心臓が
止まりきれずに
痛んでいる
明日を恐れているのか
今をしのいでいるのか
逃げ出せはしない体に
泣き出せはしない心に
打ち下される鞭の様に
希望と勇気と愚かさは
紙一重に思えて
ほんとうは
前に進む意思すらも
この場所で
持ちたくはない