「冬・幻」

部屋の中で陽光に
春を夢想した

窓の外に薄汚れた
消え残りの雪

指先の冬蜂が死に場所を見つける前に・・・

カップの中のミルクは
コーヒーの幻より出で

金のスプーンが
暖房のない部屋で震える

肩をすぼめて行くのだ　ふるえてはならない・・・

窓は外界を閉ざし
内部は無限の夢想をするが

閉ざされたのはどちらなのか
音が消えている

指先の冬蜂が死に場所を見つける前に・・・

答えが必要

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