「半月の夜」

夜の真ん中で
半月が昇るのを見た
月明かりの下
夜行性のお前の
夜光性の瞳

カフェオレをすすりながら
向かい合う私に
声には出さずに一鳴きして
窓際へと向かう

何を考えているのだろう
振り返った細い眼は
相変わらず神秘的で

だから魔女の使いだなんて言われるのだ

外では猫が喧嘩している
それが気になるのか
お前は窓枠に飛び上がり
しばらく外をうかがう

月明かりを浴びる
そのシルエットは
まるでイラストのような
美しい曲線を描く

その姿を眺めながら
私はそっと
テレビを消した

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