「いずれ来る冬に」

しなやかな感受性を
とりもどせるとよいのだが
外はもうすぐ冬だから
その寒さに負けぬために。
疲れのたまった心を
ゆっくりともみほぐしていく
笑いかけねばならない
すべてに向かって
驚かねばならない
すべてに対して
たとえ
優しい時間が
この場所には流れ込まぬとしても
冬が
どこかで私を
見つめているから

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