「季節」

季節はいつだって
たしかに巡って行き
それに取り残されてしまうのは
いつだって人間たちで
そんな寂しさが
私たちに
「昔に戻れたら」
なんて夢を抱かせる
それでもきっと私たちは
立ち止まってはいないのだから
季節と同じくらい鮮やかに
移り変わっていくのだから
この
絶えず繰り返しながらも
決して輝きを失わぬ季節のように
私たちも
胸を張ってみないか
私たちも
季節と同じくらい鮮やかに
輝いているはずだから。

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