「心の底から」

そっと
胸の中に抱いた
あたたかい
小さな体が
僕の本能を
駆り立てる。
アイシテイル

その速い鼓動が
なんとも
いとおしいのだ
そのまっすぐな瞳が
なんとも
胸苦しいのだ

君は
言葉を求めたりしない
君はただ
愛を信じてくれる
僕が君の敵ではないと
なんの疑いも無く
傍にいる

君は無心に
毛づくろいをしている
僕は何とはなしに
それを見ている
ただアイシテイル

そうっと鼻を近づける
君は短く
ミャアと鳴いた

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