「迷路」
今、本当は歩いていない
ただ立ち止まり、また流されている
わかってはいるのだ
道に迷うのは
地図を持たないからではなく
目的地を持たないからだと
目指すもののないことは
力のないことと同じで
明日に対してすら言い訳が必要な
そんな日々ばかりを連ねて
本当はどこにも行きたくない
そしてここにも居たくない
毎日のカウントダウンが
苦痛なほど遅く思えて
いったいあと何年続ければよい
夢を見たこともあったが
夢を追わなかったわけでもないが
掴めなかった夢にだけ言い訳を連ねて
一休みには長すぎる時間を
ここで過ごしてしまった
再び立ち上がるには
リハビリが必要そうだ
そんな無理をしてまだ
立ち上がらねばならないのか
繰り返してきた
愚か過ぎる日々が
もう昔には返らせてくれない
道に迷うのは
地図を持たないからではなく
目的地を持たないからだと