「何度目かの夏」

いつの間にか夏
季節がめぐることすら忘れてしまった私に
知り始めて何度目か知らない夏

ただ私は何もしない
いやな心掛りが幾つか
そして私はくさい。

最近はつま先で立たない
最近は走ったことがない
どういう面を私はしているのか
鏡もなくわからない

ただ私は何も知らない
いやな苛立ちが幾つか
そして私は
とても くさい。

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