「飲んだくれ」

血も沸かなければ
肉も踊らない
息苦しい夜と
生き苦しい日々

俺は別に不幸ではないのに
この苛立ちは何なのだろう
今にも終わってしまう恐怖が
いつも脳裏を離れない

むせ返るような
バーボンの香りを嗅ぐ

どれだけの時を
失ってきたのだろう
あの場所から
 この場所まで

ろうそくの
炎と人
何を俺は
探し当てるのだろう

昨日手にしたものは
今、手の中の砂で
さらさらさらさらと
どこかへ飛んでいく

まあろくな事じゃない
でもたいした事じゃない
ただ今夜も
賢くなるなと
酒を飲む

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