「おやすみ」

ああ、そうだね
ちょうど今日だね
久しぶりに聞いたよ
おまえの声を

ああ、そうだね
ちょうど今日だね
おまえと二度と
会えなくなったのは
そんな大事なことも
すっかり忘れてしまって
なんとなく生きてきてしまった
この俺がまだ見えるかい
そこからも見えるかい

ああ、そうだね
おまえは見てくれているね
おまえの声を聞が聞こえていると
しっかり言わなきゃね

今度会えたら聞きたいんだ
おまえに一つ聞きたいんだ
まるでウサギみたいに
ピョンと飛び跳ねるように
あっち側へ行ってしまった
その訳をまだ聞いていない
できたならば俺も
連れて行って欲しかった
できるならばおまえと
一緒がよかった
あんな風に・・・
どんな風に

ああ、そうだね
俺はここに居なきゃね
わかっているよ
大丈夫さ
ここにいても
しっかりと・・・

おまえは遠く
でも確かに
残っているのに
夢は遠く
でも確かに
輝いているのに
そんなノスタルジー
こんな夜中には
まるで負け犬の
言い訳のよう

ああ、そうだね
楽しかったね
なあ、そっち側の居心地はどうだい
俺がそこに行けるまでには
まだまだ間がありそうだが
おまえのこと
いつも
思っていられる訳じゃないけど
だからといって
ここで
立ち止まっている訳にもいかないんだ

ああ、そうだね
こんな夜だね
ああ、そうだね
・・・・・・

こっち側から
お・や・す・み

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