「流運」

遠くに見えた流れ星に
願い事をかけて
明日のことはもういいと
心安めれば
君のしぐさだけが
僕の昨日

忘れていたはずだった
君の手の形
思い出せば僕の手は
空へと伸びる
書き損ないの便箋に
涙を包んで
君に捕らえられたままの
心裏切れば
君の涙までが僕を流し
行方知れぬ流れ
どこまで続く
思い悩む僕ならば
流れに乗ろう

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