「生活」

妙な寒気に空を見上げれば
徹夜明けの不快感が背中を這い登る
吐き気を押し殺してタバコに火をつければ
やつらの嘲笑が聞こえてくるようだ
雑多な日常を圧殺するように
それは重く雲に覆われて
ラジオの電波が流れ続けている
・・・俺が死ねないことを
 俺より憎んでいる誰かが
 この街に居るというのか・・・
窓の外では
たった今死んだばかりの鳩を
カラスが味わっている
そして足元では
時計が俺の眠りをもてあそぶ
けれども俺は眠れそうもない
そして外ではまた
罪のない殺し合いが始まる

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