「幸せの定義は共有しがたく」
日常というやつは
鳥肌が立つほど俗悪で
最愛のものにすら
裏切りの心でしか向かい合えない。
「私は孤独の中にいるのだ」
だが、君がすぐそばにいるのに
さみしいとも言えなくて
つい口ごもる
君がいれば全てだと思いたいのだが
いつだって何かが足りない。
それどころか、わかっているのだ
愛がないところでも
指一本失いはしないと。
日常というやつは
鳥肌が立つほど俗悪で
信じようとする心すら
賽の河原の石塔のようだ。
「私は不安の中にいるのだ」
また、君は僕に幸せかと聞く
不幸だとも言えなくて
つい口ごもる
君といられることを幸せと信じたいが
何度も挫折を繰り返す。
今、何をもって幸せと定義しようか
不実な私が定義を揺らがせ
不実な私は幸せを感じない。