「死ぬまで生きる」

こぼれ落ちる明かりは
俺のものではない
楽しげな笑顔は
俺を見ては居ない

ここには
誰一人居はしないのに
なぜ追われていると感じるのか
こんなに
何も無い場所なのに
どこへ追い詰められたと言うのか

絶望も恐怖も
少し冷静に考えれば
愛と同じように
思い過ごしでしかない

夢を見るのは簡単だが
意味を見つけるのは嘘臭い

死だけが答えなのだ
死だけが救いなのだ
ただその時を待つのだ
生れ落ちた業を抱いて

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