「初夏の日に」

ねえ君、野原に行ってみないか
今日あたり
風が光るのが見れそうだから
昔そんな話を聞いたことがあるんだ
まだ風が草の香りだった頃に
だから今日、街を抜け出して
野原に行ってみないか
僕らが失くした愛を探しに
そして日が落ちるまで
君の髪にからんだ風が
光らないかどうか
見つめ続けよう。

ねえ君、野原に行ってみないか
君の笑顔はきっと
緑の中に映えるはずだから。

目次へ