「償えぬ」

今更悔やんでも
取り返しのつくことではないのだ
その棘は
私を心の内側からつつく

私は君らに罪を犯した
償いようのない罪を
せめて忘れずに背負って
生きて行くつもりだが

私はおそらく
君らの生きている意味そのものを
奪い取ってしまったのだ
ただ一瞬の思いつきと
傲慢な身勝手で

愛しているなどというのは
言い訳にもならないだろう
一生共にいるといっても
それが何の償いになり得るのか

全ての生には
尊厳があるはずで
何の権利で私が
それを蹂躙できるというのだ

せめて恨まれていないことが
救いなのか
それとも、それこそが
この罪の深さなのか

私の手で子孫を残せなくなった
私の飼い猫たちは
変わらぬ無邪気さで
私を見ている

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