「追想」

それを 信じるのです
それを 信じたのです
なにごとも なかった
あの 時の ように
しかし それはもう 無いのです

きっと そうなのです
きっと そうあろうとしたのです
それが たぶん 私だったのです

ここで 信じることを やめて
私は 死んだのです
もはや クルスの苦しみを
忘れて しまったかの ように

はたして もう
はたして

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