「安酒」

また君にしかられそうだが
今夜も飲んだくれて
弱音を吐いている

グラスに注いだ安酒が
今日の自分の身の丈で
アルコールでふやけた頭に
あの日の後悔

青春はいつか遠く過ぎ去ったが
あいかわらず俺は
大人にはなれそうも無い

そして今日という日が
また一日終わるらしい
その分タイムリミットが
また一日近づく

気持ちだけあせらせても
すごす日々は相変わらずで
とりあえず今日も
誰にもさよならは言えなかった

グラスに注いだ安酒が
今日も自分の終着駅で
乳と蜜の流れる土地は
俺を待ってはいないらしい

また君にしかられそうだが
今夜も飲んだくれて
弱音を吐いている

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