「夢のかけら」

そっと肩先かすめた春の夕暮れに
僕はさみしいなんてとても言えない
割れた夢のかけらで指先を切った
にじんだ血がはじけて夕焼けにとけた
ふと落とした涙が切なさまでつれてきて
僕は下を向く

いつか微笑み忘れた君の横顔に
僕はさよならなんてとても言えない
割れた夢のかけらで心を切った
終わる愛の叫びが傷口にしみた
ふと交わした眼差しに心がまた揺らめいて
君を抱き寄せる

今でも思い出すのさあの日の君の笑顔を
愛の言葉にうつむき頬を赤く染めてた
いつか恋も終わったと背中向けてみるけど
君の涙に気づけば僕はまた戸惑うのさ
もう一度戻れたら
むりだね

そっと肩先かすめた春のぬくもりに
僕は戻りたいなんてとても言えない
割れた夢のかけらが胸に刺さった
僕は肩をすくめて夕焼けにとけた
ふと落としたため息がさみしさまでつれてきて
僕は下を向く

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