味道 Lisa 2001年3月号 No.259

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【 陽光男孩 任賢齊】
 
  

任賢齊が好き

 
率直に言って、任賢齊はひとめ惚れするようなタイプの男性では
ありません。でも、じっくり話をして、考え方等を知ると、次第に好きになり、
不思議なことにある時突然、その姿形すら格好良く見えてくるということが
あります。正に”容貌は心を表す”という話の最たるものでしょう。

一躍人気タレントとなった任賢齊は、勿論歌やドラマで各方面からの
賞賛を受け、また任賢齊が大好きという女の子もだんだん増えてきて
います。恋人の噂が絶えることがなく、人の話を真剣に聞き、利発で
面白い奴を目の前にして、私はファンたちが彼を熱愛する理由を
理解するのに苦労はしませんでした。

しかしインタビューの中で、かつては女の子はみな彼を怖がった
という時期があったというのには驚きでした。でも、ファンの
皆さん慌てないで!ゆっくり説明しましょう。
     
もともと学生時代の任賢齊は無口であった上に、大学時代には既
にDJを勤め、バンドをやっていたので、その才能は当然知れ渡って
いました。そこで女の子たちは彼が高慢で、もしも話をしたとしても、
嫌われてしまうのではないかとか、プレイボーイでつきあっている子が
沢山いるのではないかなどと心配していたのでした。

いわゆる、美人なのにデートの相手がいないという情況と同じような
ものです。学生時代の任賢齊は「女の子が恐がる」暗い日々を
過ごしていたのでした。

しかし、彼と話したことのある人は、みなあっという間に彼の性格に
惹きつけられます。任賢齊はとても謙遜してこう言いました。
「僕の良いところといえば...女性は誠実を好みますよね。僕は
すごく真面目なんです。生活も遊ぶときも何でもとても真面目に
やってますから。」
     
"Life is short, live hard, play hard."と言う彼は、正しく生きる
ということは、一生懸命働き、一生懸命遊び、有意義に暮らすことと
見なしています。それは、誰もがそれぞれの人生に、一つでも多くの
誇りに思える事を記念に留めるべきと思っているから。
しかし、これは必ずしも名を残すということではなく、自分に責任を
持ち、自分自身の期待に背かないことを意味しているのです。

「人生に後悔するということがあってはいけません。僕は楽しく
気持ち良く過ごすことを大切にしているんです。」
  
真面目な彼に、どんな女性がタイプかと聞くと、僕が好きなタイプは
沢山あるよという素直なお答え。中でも、最も好きなのは、
自信があって、何をするにしても、自分自身の考え方を持っている人
なのだそう。
 
「僕は、自信があるというのはその人の魅力につながると思うんです。
着飾ったりしなくてもすごく綺麗でしょ。自分の人生に真剣に
向き合っている女性は特に好感を持ちますね。当然、いわゆる、
つまらない女の子じゃないですよ。遊ぶ時も真剣で、
僕と同じ人生哲学や考え方を持っている女性がいいです。」

「だから、チャンスがあったらいろんな女の子とつきあえたら
すごく嬉しいなあ。」と、付け加えるのも忘れません。

「う〜ん、チャンスがあったら、、ね。」と私が言うと、お互い
顔を見合わせて笑ってしまいました。

こんな風に、あちこちにユーモアをおりまぜて話すものだから、
結婚や恋人の噂はこれからもどんどん出てくるに違い
ありません。 だから、だからね、彼はユーモアたっぷりで、
誰もが愛さずにいられない男の子なんですよ!
   
スポーツに禅の精神を感じる
   
スポーツの世界での任賢齊は、また違った魅力を発揮します。
−−知的な魅力を。

子供の頃からスポーツとは縁が深かった彼は、中学から大学まで
体育学校で学びました。中学で学んでいたのは、陸上やバスケット
ボールなどのオリンピック種目ばかりでした。任賢齊は、スポーツ
から沢山の面白いことを学んだと言います。各スポーツには、それ
ぞれの”蘊蓄”があります。それぞれの競技の学習方法や
訓練のプロセスで経験を積み、その中から色々なことを体得
したのでした。

「サーフィンには、色々な哲学があるような気がします。」

「波に乗っているときの、人生観はとても開放的だけど、最終的に
たどりつくのは、海辺でしょう? そのプロセスの中で、精神的な
多くの物を得ることができるんです。」

「実際、厳密に言えば、それぞれのスポーツの「気質」も色々です。
そのスポーツを愛好する人々も様々ですね。サーフィン好きの
人たちと、ゴルフ好きの人は全然違います。いわゆる「類は友を呼ぶ」
というやつで。彼らと一緒にいると、自分が全く違った人生観を
持っていることに気付かされます。」と、任賢齊はとめどなく語ります。

このように、任賢齊がスポーツを愛してやまないのは、スポーツを
学習するプロセスそのものが、彼の人生を豊かにしてくれるからなの
でした。
  
任賢齊がサーフィンにより一層夢中になった、ある偶然の出来事。
   
「以前はほとんどダイビングばかりしてました。台湾にはサーフ
ポイントがそれほど多くないんだけど、あの日、僕は友人と丁度海辺に
いて、すごく波がきれいな日でね、波の角度や高さを見て、すごいなと
言ってたところでした。それから、誰かが向こうでサーフィンをしている
というんで、見に行ったんです。彼らが僕に興味があるか?と聞いたので
やってみたんだけど、すごく気持ち良かったですね。でも、へたくそ
だから長くは波に乗っていられないんです。サーフィンは難しいですよ。
でも、僕は難しいスポーツほど好きですね。あんまり簡単で、すぐに
憶えてしまうようなのは嫌いです。僕は、練習する過程が好き
なんです。」

(インタビューア:じゃあ彼らはあなたが芸能人だと知っていたの?)

「知ってたけど、They don't care.大部分は外国人でね、サーファーと
いうのは不思議な連中で、彼らの感覚は、普通の人たちと
随分違うんですよね。」

その後、任賢齊は彼らサーファーと仲良くなり、暇を見つけては
彼らとサーフィンをしたとのこと。「波さえ良ければ、(約束していなくても)
みんな自然に海岸に集まるんですよ。」なんてクールなんでしょ。
  
サーフィンを学ぶ過程で、任賢齊はサーフィンを一種の禅の精神を
持つものと形容しました。それはある種の大自然に近づくスポーツ
です。サーファーはみな静かに海辺で、理想的な波が来るのを
待つのですが、その中に哲学の味わいがあるといいます。
そしてその過程の中で、波や海のリズムを掴み、ゆっくりと、
ゆっくりと自分自身の全てを大自然の中に委ねていくのです...。

私も、任賢齊が形容するところのサーフィンの世界には禅の精神が
あふれていると感じます。スポーツには、それぞれ「修行」という
ものがあるのかもしれません。勿論、肉体的にも精神的にも、
修行を積んだ者は、ある高みに登っていくのでしょう...。

***

資料提供:ありえるさん

#インタビューアの地の文の文体が、突然口語的になるのでそのまま訳した(つもり)
のですが、ちょっと変ですよね。うまく違和感なくしようとするには、更なる日本語力を
必要とするので、あきらめました^^;;;