フランス語上達法 | じぇむ・ふらんす


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はじめに

 私は、フランス旅行に行ってから語学を勉強しようと思いたって、 勉強を始めた中の一人です。
しかし実際に勉強を始めようとしても、何からやっていいのか、どうしたらいいのか分からないことばかり。
ここでは私が実際に試した勉強方法とその感想を書いていますので、 皆さんが勉強される際の参考にしてください。


入門書

 まず本を買ってから、語学を始めようと思う人は多いと思います。しかし、結構何を買おうか迷うんですよね。
内容的には、高価なもの安いもの同じなので、自分がとっつきやすいモノを選ぶのが良いでしょう。
ただ単にカラーがきれいなやつとか、一番値段が安いやつ(私の場合はこれでした)とか、楽に勉強できそうなやつとか。


私の場合:

フランス語を初めてから半年間。

私が選んだ本には例文が1課ごとに5個くらいあり、100課あります。1日1課ずつこなしました。非常にゆっくりとしたペースで勉強できました。辞書が要らないように単語の訳がのっていました。非常に見やすい本だったと思います。


感想

勉強としてフランス語をやるには、いい方法ですが、話す機会と聞く機会がまったくないので面白くなく、根性がないと続かない。
発音も自分流になってしまう。CD付などで、発音を覚えるといいと思う。

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NHKの講座

昔は文法編と会話編と2種類ありました。今は、一つです。以前より内容が初心者の人にもわかりやすいように簡単になっているようです。
タダで、フランス語を教えてくれるし、安く勉強を始めたい人には良いのではないでしょうか。

私の場合:

時期:初めてから半年から1.5年まで。

入門書と併用して勉強しました。ある程度入門書で勉強していたので、抵抗なく見れました。 本だけでは分からない発音を知るために始めました。
講座の始まる4月までに少し知識があったので、毎週遅れずについていけました。

感想

発音の確認はできますが、やはり一方通行で会話がなく面白味にかける。しかも飲み会などで見逃すと内容がすすんでいて、ついていけなくなったようなやる気がする。また週1回なので、ついつい見逃してしまう。

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個人レッスン

 金額的には一番高くつく勉強法のひとつではないでしょうか。しかし一番身につくと思います。フランス人と話すから、いざフランスへ行ってフランス人と話す時に萎縮することがなくなります。プライベートでもいっしょに遊びに行ったりできるし、フランス人との友達が増えることもメリットです。

デメリット

「個人レッスンは先生がハズレだと、いやだ。」と言われる人がよくいます。今、私は2人から習いましたが、教えかたや性格に違いがあるのは確かです。あまり一生懸命やってくれないとか、他の生徒から聞くこともあります。

しかし、私は「デメリットはない。」といいたいです。あえて言うならば値段が高い事くらいです。一生懸命やってくれないと言う人は、多分自分自身がやる気がないように見えるからではないでしょうか。どうしても日本人は受け身になりがちですから、きちんとした教育プログラムにのっとって一方的に教えてくれる人が良い先生だとおもいがちです。ずっと受け身では先生もやる気がない生徒だなと思うに違いありません。

個人レッスンを始める際は、まず自分が何をやりたいかをはっきり伝え(たとえば、フランス語で旅行したいとか)、その目標に対する方向づけをしてもらうというスタイルがよいと思います。要するに先生は単なる相談役と考えるのです。


私の場合:

時期:1.5年~2.5年

週1回のレッスン+雑誌を読む+フランスの宿題。毎日1時間程度の勉強。やはり、文法が中心。「Le petit prince : 星の王子様」を読む。

感想

意外と自分にやる気がないと、うまくいかないのがこの方法。ついついうまく行かないのを先生のせいにしてしまいがち。

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テレビ

 BSやインターネットのストリーミングなど、フランスのテレビ番組を見ることができます。
ほとんど毎日新しい話題でフランス語に接することができます。初めのうちは、内容が分からなくても我慢して聞けば間違いなく聞き取り能力は上がります。最初はどうせ分からないからと気楽に聞くのが良いでしょう。そのうち、興味が出てきて理解できるようになります。


私の場合:

時期:2.5年~3.5年、および今現在勉強としてのフランス語をやめた今でもネットで番組を楽しんでいます。
インターネットでは、TV5の有料チャンネルを利用しています。


感想

とにかく素人には何を言ってるか分からず、5分間続けて見るのがつらい。いつのまにか眠ってしまう。根性がないといけない。

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雑誌を読む

 雑誌を読めると、各方面とくに自分が好きなものの情報をフランス語のまま仕入れることができる。 しかしこれを理解するのは大変なことだ。たいていの人は、これを読むまでに挫折してしまうだろう。

 初めのうちは、とにかく分からないところは全て辞書で意味を調べるという方法しかないだろう。(これは大変骨のおれることであるが、下手すると1つの記事を読むのに数時間かかったりする)。しかし、慣れてくると辞書で調べること無しにある程度の意味をつかめるようになってくる。そして、特に重要な部分、この単語の意味さえ分かれば、よりよく理解できるという単語だけを辞書で調べればよいようになる。

さらに内容が分かってくると、使われている表現、書き方が書いた人により異なることに気づき、分かり易い表現、かっこいい表現などの差を調べてみるとおもしろい。


感想

日本で読めないような、かわいい絵本、興味のある本を読むことができる。しかし、辞書で調べる労力は相当なもので、普通は"必ず"挫折してしまう。気合をいれて読みましょう。

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ラジオを聞く

 ラジオを聞くのはテレビを見る以上に難しい。目からの映像の情報がなく、すべてフランス語の声だけで内容を把握しなければいけないからである。

しかし、ラジオを聞けるようになると、たいていの話は聞き取れるようになるだろう。


私の場合:

授業で先生が物語を読み、それを要約するというものがある。話の細部が理解できてないと、うまく書けない。その授業のためにラジオを聞き始めた。
ラジオを聞いた後、人に説明できるようでなければいけない。聞いたなかで重要な部分をノートに書き取っている。
また聞いた内容をそのまま書き取るという練習もしている。

感想

難しい。でも、きちんと話してくれるので聞き取りやすい。最初のうちは動詞だけを書き取ったり、主語だけを書き取るというのがいいでしょう。

風呂でラジオを聞く
iphoneがあると、風呂でラジオが聞けます。
私が使っているのは、リラックオンという風呂に持ち込めるスピーカ。これでiphoneをくるんで、お風呂で聞くんです。
安い無線LANルータを使ってるので、パケット代も心配なしですよ。
ラジオが聞けるアプリはいろいろありますが、私が使ってるのはFrance Infoのアプリです。

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資格試験

 自分のレベルを測るのにフランス語の資格試験を受けようと思われる方もいらっしゃるのでは?

私が知っているのは、フランス語検定(仏険)、DELF・DALF、TEFの3種類。


フランス語検定

一番知名度も高く、受験者数も一番多い。5級から1級まである。問題は文法問題に偏っており、あまり個人的に好きではない。「英語を話させない日本人」をつくった教育システムを引き継いでいるようだ。話せなくても受かる。ただし、フランス語をはじめたばかりの人が試しに受けるのには4級、5級くらいは良いんじゃないだろうか。


DELF・DALF

フランス文部省が世界じゅうで実施しているテストである。もちろんフランス国内でも受けることができる。DELFはDELF1とDELF2に分かれており、DELF1の4単位(A1,A2,A3,A4)に受かればDELF2(A5,A6)を受けることができる。DALFはDELF2に受かれば受験することができる。必ず(A1でも)筆記と会話に分かれており、書く力と読む力、話す力が必要である。問題は、雑誌の広告をみて、それに資料を要求する手紙を書くとか、絵をみて自分の意見を言うだとか、実際の生活にそのまま使えるものであり、かなり役に立つし、DELF・DALF に受かる勉強をすることがそのままフランスでの生活に役に立つのである。
この記事を書いた当時と現在は試験の仕組みが変わっています。詳しくはDELF/DALFのサイトをご参照ください。

私のイチオシです。


TEF

英語のTOEICのようにマークシート、点数式らしいです。私はあまり知りません。
ボルドー滞在当時に友達がモニターとしてこのテストを受けていて、結構難しいとか。
TEFのサイトをご参照ください。

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辞書選び

 辞書もたくさんあり、どれが良いのか分からない。

私の経験からそれぞれのレベルの人にオススメしたい。


初心者:

永く続ける自身がない人も永く続けたい人も一般的な4万語程度の仏和辞典1冊でよい。後ろに和仏も少し載ってるし。値段もそんなに高くないです。

ある程度話せるようになった人:

絶対に仏仏辞典がいい。和仏辞典では似た単語の微妙な意味の違いが分からない。この微妙な意味の違いがフランス人には納得してもらえないフランス語となって現れる。

仏仏辞典は一つの単語を調べるたびに、また意味の分からない単語があり、たくさんの単語を調べなければならないから面倒と思っている人もいるだろう。

しかし、ご安心下さい。フランス人でさえ仏仏辞典を引くと分からない単語があり、また別の単語を調べなければならないからいやだと言っているのだから。

Le Robert Microが私のオススメ。

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読書

 フランスにいたときに、Civilisation(社会科)の先生が言っていた。「毎日辞書を引かずにで3ページ本を読みなさい」と。
3ヶ月くらいで、自分でもびっくりするくらい読む速度が上がり理解度があがったと実感できました。


 また本の内容にしても、先に述べた雑誌に比べると読みやすい。雑誌ははやりの短縮言葉や俗語を使ってあることが多いが、小説や歴史書にしてもあまり難しい単語がない。
本当に辞書なしで読めるから不思議です。 なんといっても辞書を引かないので、勉強という感じでなく、気軽に読めるのが良いですよね。

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DVD

 「映画を字幕なしで見たい」。そう思ったことはありませんか。わざわざフランスまで行かないとだめなのでしょうか。

 いいえDVDでフランスの映画を日本で見ることができます。(ビデオテープを購入しても日本のビデオデッキでは見れませんでした。)
しかし、注意点があるので、下の「DVDを見るには」を参照してください。


 映画はフランス語の教材と違って、フランス人が普段話す言葉が使われています。なまっている人がいたり、俗語が使われていたりします。
そう言う言葉は初めは分からないにしても、聞いていいれば、意味がわかってくるので不思議です。
フランス語の字幕がでるものもあるので、単語を見ながら聞く事ができます。

私はフランスのアマゾンでDVDを買っています。送料は高いですが、それでも、同じタイトルの物を日本で買うより安く買うことができます。

DVDをみるには、
フランスで買ったビデオを日本で見ることはできませんでした。しかし、DVDは見ることができます。
リージョンコードと、画像処理方式があっていれば、DVDを見れます。
フランスのリージョンコードは日本と同じ2ですが、フランスの画像処理方式は日本と違い、PALです。PCではPAL方式のものも見れますので、PCで見ることができます。

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語学留学

 日仏学院とかいろいろな語学学校日本にもありますが、フランスの語学学校に行きました。
フランスでの生活と本場での語学の習得、これほど良い環境はありません。
先生が良いのはもちろん、教え方も、理解、聞き取り、発音、文法どれも、身につくものばかりです。
フランスでの日常生活やクラスでの小旅行など楽しいこともたくさん。

どうやって学校を選んだか

 地球の歩き方の「フランス留学」を見て学校を選び、ネットで学校の情報を見ながら、一番安いボルドーのDEFLEを選択。
初心者クラス~大学学部入学の際のフランス語試験が免除される最上位クラスまで9段階。
期末試験に合格すると、修了書がもらえます。私は、Diplome d'Etudes Francaisesというのをもらいました。
あと1年いたら、最上位のDiplomeを取得できかたと思うと悔しいですが、やはり時間とお金がかかります。


いつ行ったか

 29才の時から10か月間行きました。
 今はフランス語を使う仕事はしていませんが、フランスで一人で生活したことや、語学以外にたくさんの経験をできたおかげで、度胸と人とのつながりができ、かなりプラスになったと思います。今の仕事への姿勢やライフスタイルへかなり好影響を与えています。
 でも、もっと若いときに行くべきだったと思います。若い人が行こうかどうかなやんでるくらいだったら、即行くことをおすすめします。

いくらかかったか

 約200万円 (1998年当時、今は物価が上がってるので、今参考にされる場合は、その点注意) 
家賃6,000円/月(狭~ぃ、風呂もなくシャワーのみ、トイレは共同のアパートで20,000円/月で契約、でもフランスの国から補助を受けてたので、実質の負担は6,000円)
毎日安い学食で食べて、交通費や映画など学割が効くものはすべて使いました。
正直200万円で生活はできましたが、裕福な生活はできなかったです。 
※記載額は当時のフランのレートで換算しています。

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さいごに

 最初から無理せずに、ゆっくりしたペースで長く続けることが上達法だと思います。何を利用して勉強するかは、上の方法から自分に合いそうな物を探してみてください。

長く続けることの秘訣は、やはりフランスを好きになることでしょうね。目的をしっかり持ってがんばってください。英語をしゃべれる人は多いですが、フランス語をしゃべれるなんて、かっこいいとおもいませんか?

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