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<9月になったら>の巻
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マー君(以下M)「いいんですかね?あれで。」 あき(以下A)「そうね、まあ、いいんじゃないの?ジュリーファンには。・・・いらっしゃ〜い。あら、オサムちゃん。」 オサム(以下0)「今晩は。何話してたんですか?何か親密な話してたって感じですよぉ〜。」 M「何言ってるのぉ。お芝居の話ですよ、今日観てきた。」 O「アキさん、ビールお願いします。」 A「あいよっ!・・・はい、お待たせ。」 O「それで、何だったんですか、今日の芝居って。」 M「何でしたっけ?作品名忘れちゃったぁ、あはははは・・・。」 O「何、それ。」 A「今日はね、歌劇<人情ほうずき蛍>っていう芝居よ。」 M「そうそう、それですよ、オサムさん。蛍、蛍、ホタルです。」 O「で、面白かったの?」 M「それがですね、聞いて下さいよ、オサムさん。俺、自信がついちゃったんですよ。」 O「何の?」 M「ああ、これでいいんだな、って。」 O「だから、何がぁ。」 M「芝居ですよ。脚本も、演技も、何もかも。」 A「マー君、それは一寸言い過ぎよ。まあ、確かにこの本何?って、思ったけどね。」 O「あららららぁ。って言う事は、一緒に行ってきただ。」 M「そうなんですよ。最近よく誘ってもらってて。お世話になっています。」 O「それじゃ、お邪魔?だったかな。」 A「馬鹿じゃないの?アンタ。ちゃんとマー君の彼氏にはご了解済みですよ。」 O「な〜んだ、つまんない。」 M「オサムさんって、性格悪いですか?」 O「分かる?はははは・・・。」 M「ははは・・・。でですね。本当に、これでいいの?っていうお芝居だったんですよ。ジュリーに石田えりですよ。 ジュリーの歌はいいんですけどね。あの番頭さんの歌、俺だってもっと上手く歌えるよ!ってくらいでしたもん。」 O「それじゃ、相当だね。ははは・・・。」 A「まあ、アッシは、横山道乃が出てて、ちゃんと芝居してたから良かったんだけどね、それだけで。」 O「横山道乃って誰?知ってたの?マー君。」 M「いや、知らなかったです。あれですよね、呉服屋の女将さん演ってた人ですよね。」 A「そうそう。昔はTVの常連でね、黒柳徹子や、大山のぶ代なんかとNHKTV三人娘なんて言われた時期もあったのよ。」 M「そうなんですか。へ〜。それで、結構芝居がしっかりしてたんですね。」 A「そりゃそうよ。もう何十年もやってんだもの。たださ、ここの所、あんまり名前を見なかったから、どうしているのかな? って思ってた所だったのよ。」 O「へ〜、昔はそんなに有名だったんだ。凄いね、歳とるって。」 A「何だって!ちょっと、言葉が過ぎるわよ。はははは・・・。」 O「でも、やっぱりあれだよね、観終わった時に感動しなきゃね。」 M「そうですよね、やっぱり。」 O「でもさ、マー君、さっきから文句ばかりだけど、連れてってもらったんだから少しはお世辞でもねぇ、言ったらぁ?」 A「ああ、今日は招待券だったからいいのよ。それに、自分の感じた事言った方がいいじゃない。」 O「まあ、それもそうですけど。そうですね、招待券だしね、ははは・・・。じゃあ、 今度はもっといいやつに連れて行ってもらわなきゃ。」 M「まあ、アキさんも忙しいですからね。機会があったらまたお願いします。でも、何か行きたいんですよ。アキさん、 何かお薦めのお芝居ありますかね。」 A「そうね、これから秋に向かって色々あるわよ。やっぱり芸術の秋よね。注目したい物が沢山有り過ぎて。」 O「僕も聞きたいな、例えばオペラとかさ。」 M「オサムさん、オペラっていう感じじゃないですよぉ。ははは・・・・。」 O「でも、やっぱり秋はオペラじゃん。ねえ、そうですよね、秋はオペラ。」 A「まあ、秋じゃなくてもいいけど、オペラやミュージカルも盛りだくさんよ。」 M「まだ観た事ないんですよ、オペラは。俺にも分かり易いのがあったら紹介して下さいよぉ。」 A「そうね。それだったらとっても有名な<蝶々夫人>はどうかしら。今年はね、 蝶々夫人が上演されてから100年経つのよね。」 O「へ〜、そうなんだ。100年。凄いね。」 M「それだったら俺も知ってますよ。子供に目隠しして自殺しちゃうやつですよね。」 O「マー君も知ってるんだ。」 M「知ってるんですよぉ。あははは・・・。」 A「あとね、分かり易いのだったら<カヴァレリアルスティカーナ>と<道化師>のカップリング。 実際起こった事件を元にして書かれた物だから、言葉が解らなくても大丈夫よ。あと、これも有名な<カルメン>。」 M「ああ、バラくわえているんですよね、それって。」 O「あ〜あ、単純。」 M「え〜、間違ってましたっけ?」 O「いや〜、いいんだけどさ。」 M「合ってますよね、バラくわえてるんですよ。あはははは・・・。」 O「カップリングのやつが面白そうだよね。なんか、お得って感じもするし。」 A「本当にいいわよ、あの二本。嘘が無いって言うのかな、真実が身に迫るっていうの?テーマは浮気だからね。」 O「じゃあ、アキさん気を付けなきゃ。ははは。」 A「お互い様よ。ははは・・・。そうそう、オペラよりもっと軽めのミュージカルもいいのがあるわよ」 M「6月に行きましたよ、ミュージカル。」 O「マー君、ミュージカル観るんだ。」 M「いや〜、当たり前ですよ、って言うのは冗談で、初めてだったんですけど。でも、良かったですよ。 はまっちゃいましたもの。教えてくださいよ。行きたいですね、また。」 A「そうね、今、帝劇でやっている<ミス・サイゴン>。ミュージカル版、蝶々夫人ってとこかな。今年は数年ぶりの再演だけど、 キャストが一新されてね。さて、どうなるのか。」 O「でもね、何日にどのキャストかが分からないから、行きずらいよね。」 A「そうなのよね。それがガンよね。でも、東宝のホームページを見ると出てるわよ。見てみたらいいじゃない。それから、 9月1日にはフォークオペラの<ポギーとべス>も始まるし。これも良さそうよ。この作品は出演者の制限があって、 絶対に日本人キャストでは出来ないから、来日公演を見逃しちゃうと、また何時観る事ができるか分からないからね。」 M「出演者の制限って何ですか?」 A「作者のガーシュインがね、歌う出演者はアフリカ系のアメリカ人に限るって言い残したから。」 M「へ〜。凄いですねぇ、その遺言。」 A「そうね。だから来日公演を待つしかないのよ。」 O「じゃあ、行かなきゃね。あのサマー・タイムって曲が入っているオペラだよね。」 A「そうそう。マー君も知ってるでしょ、サマー・タイム。」 M「知ってますよぉ〜。サマー・タイムでしょ。一時間ずらすんですよね、4月かどこかで。」 O「ありゃ〜。本当にボケてるぅ〜。それは、時間のサマータイムでしょ。だめだこりゃ。」 M「わははは・・・・。分かりました?知らないんですよ。」 A「まあ、知ってるからどうこうじゃないし。」 M「芝居はないんですか?何か。」 A「もう9月になったら、これでしょ、これ。<赤鬼>。今年は、ロンドン、タイ、 そして日本と3バージョンを2ヶ月に渡って上演するのよ。」 O「あれだよね、もう何年も前にアキさんが凄くいいって言っていたやつだよね。」 A「そうよ、その<赤鬼>よ。最後の台詞でガ〜〜〜ンって来ちゃったのよね。野田秀樹の芝居の中では、 アッシにとっては一二を争う作品よ。」 M「えも英語はもちろん、タイ語なんか全然分からないからね、ははは・・・。」 A「それだったらマー君には、大竹しのぶ、冨田靖子、渡辺えり子、木内みどりの4人芝居、<ママが私に言ったこと> はどうかしら?」 M「凄いですね、出演者が。大竹しのぶのイッちゃってる演技、観たいですね。」 A「あと、森光子の<おもろい女>。 そろそろ、ちゃんと観とかないとね、森さんの芝居も。」 O「そうだよね、芸術座も来年取り壊しが決まってるし。それに、確かこの話って、漫才の話だから、 僕ら若くたって結構楽しめそうだよね。」 M「そうなんだぁ。でも、俺はやっぱりシリアスなドラマがいいな。」 O「えっ!シリアス?マー君の口から聞くとは思わなかったけど。」 M「いや〜、本当に好きなんですよね、シリアスなドラマが。な〜〜んちゃって、 ちょっと言ってみたかっただけなんですけど。」 O「そうでしょ、あ〜、ビックリしたぁ。」 A「まあ、冗談はさておき、9月の後半に始まる<リア王の悲劇>なんかはいいかもよ。石橋蓮司の4年ぶりの舞台。 意匠(デザイン)が山口小夜子っていうのも興味をそそるしね。」 M「へ〜。あのトイレに貼ってあるポスターですよね、それって。あれ泉谷しげるじゃなかったんですね。 てっきり泉谷しげるだと思ってましたよ。」 O「それにしても、お薦めだけでもこんなにあると迷っちゃうよね。」 A「そうね、それだけ秋になると増える訳よ。やっぱり<芸術の秋>だわね。」 O「話してたら行きたくなっちゃったよね。何か行こうっと。」 M「そうですよね、俺も行かなきゃ。アキさん、何かいいのがあったら誘って下さいね。」 O「あらあら、自分で行くんじゃないの?甘えはいけないよ。ははは・・・・。」 A「まあ、いいじゃないのよ。9月になったら皆で芸術に浸りましょうよ。」 O「そうだよね。それじゃ、もう一杯。」 A「あいよっ!」 おわり *今回紹介したお芝居は、 1) 歌劇<人情ほうずき蛍> 公演終了 2) オペラ<蝶々夫人> 9/9、11 NHKホール 3)<カヴァレリア・ルスティカーナ><道化師> 9/9、11、13、15、18、20、23 新国立劇場オペラ劇場 4) オペラ<カルメン> 9/18〜20 東京文化会館 5)<ミス・サイゴン> 上演中 帝劇 6) <ポギーとべス> 9/1〜8 オーチヤードホール 7) <赤鬼> 8/31から シアター・コクーン 8)<ママが私に言ったこと> 9/4〜10/3 青山円形劇場 9) <おもろい女> 9/1〜10/31 芸術座 10) <リア王の悲劇> 9/25〜10/11 世田谷パブリックホール 以上です。どうぞ足をお運び下さいね。 |