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<たまには短いのも・・・?>の巻
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コンちゃん(以下K)「お代わりおねがいします。・・・あっ、
今度はロックでお願いできますか?」 あき(以下A)「あいよっ!チェイサーは?」 K「お願いします。」 A「はい、お待たせ。」 K「やっぱり良いですね、この氷。かち割り氷も涼しく感じるけど、 この氷はもっと涼しく感じますよね。」 伸さん(以下S)「そうねぇ〜、涼しく感じるでしょうねぇ〜。コンちゃんの頭と一緒でございますわよ、 な〜んちゃってね。ははは・・・。」 K「頭と一緒で、・・・薄いから・・・ねえ。伸さんは良いですよね、濃くらっしゃって、御喋りも。」 S「勿論じゃあございませんか、歳ですもの。」 K「やっぱりねえ。」 S&K「ははは・・・・・。」 A「もう相変わらずねぇ、二人とも。いい加減にして頂戴よ。聞いてる方がドキドキしちゃうわよ。」 S「あら、アタクシ達にドキドキですって。」 K「あら、これはこれは光栄でございます。」 A「もう、本当、いい加減にしてよ!」 S「まあさ、アキちゃんさ、それはそうと、近頃嫌ねぇ、雨ばっかりで。」 A「本当にね。今年は5月からず〜っと雨ばかりじゃない。気持ちまで落ち込んじゃうわね。」 K「こんな時は部屋でゆっくりと映画でも観てましょうかね。」 S「何をおっしゃっとっとぉ〜。映画は映画館でございますわよ。ねえ、アキちゃん。」 A「そうね、アッシは殆ど観ないわね、テレビじゃ。やっぱり映画は映画館で観なきゃ。」 S「そうですよぉ〜、そうですとも。映画は映画館で観るものでございます!」 K「でも、高いじゃないですか、値段が。」 A「それは言えてるわね。今¥1800でしょ。ちょっと高いわね。映画の日とかは¥1000じゃない。 それで、結構お客さんが入っているみたいだから、まあ、¥1000とは言わないけど、 ¥1200くらいだったらもっと色々な映画を観るのにね。」 S「確かにそうねぇ。僕なんかでも、やっぱり選んじゃうもんね。悩んじゃうわよ。そうですよぉ、 ¥1800だもんねぇ。悩みますわよ、本当に。」 K「で、伸さんは最近何かご覧になりました?」 S「僕?勿論でございますわよ。観てます、何本か。」 A「伸さん、映画大好きだからね。で、何観たの?」 S「<オペラ座の怪人>でしょ、それと<ミリオンダラー・ベイビー>ね。もう泣いて泣いて。 泣いちゃったわぁ〜。」 K「ちょっと待ってください?それって、もう随分前に上映してたんじゃなかったでしたっけ?」 S「あら、そうでございますわよ。去年か、一昨年でございますわね。」 K「やっぱり伸さんも家でご覧になってるんじゃありませんか。」 S「何馬鹿な事いっとっとぉ〜!映画館は映画館で観るのがアタクシの主義でございますの。 この二本も公開時に見落としちゃったんでございます。そしたら、ま〜あ、神はアタクシを見捨てなかったんですわね、 豊島園の映画館で上映したんでございますのよ。」 A「昔はさ、そうやってちょっと古い映画を上映してくれる所が沢山あってさぁ、 見逃した映画もちゃ〜んと映画館で観る事が出来たのよね。それも安く。ね、伸さん。」 S「そうでございますよ。今回だって¥800ですからね、お安うございますわね。」 A「コンちゃんは何か観てないの?」 K「だから、もう憶劫でねえ。やっぱり雨が降っているでしょぉ。外に出るのがねぇ、・・・・。」 S「ま〜あ、お若いのにねえ〜、年寄りみたいな事お言いになるのねぇ〜。」 K「は〜い、年寄りなもんですから。何時までもお若くて羨ましいです。蹴つまずかないようにしてくださいよ、 もう目も足も悪いんですからねぇ。」 S「お黙り!!!まだまだ負けていられませんですわよ、若い君達には。ねえ、アキちゃん。」 A「えっ???アッシも一緒なの?伸さんと。一回り以上離れているんだけど?」 S「何いっとっとぉ〜。50を過ぎたら皆一緒でございますよ。馬鹿言ってるんじゃありませんことよ。 ははは・・・・。」 K「ところで、アキさんはご覧になりました?何か。」 A「アッシはね、この前、短編を3本観てきたのよ。」 K「へ〜。短編ですか?どのくらいの長さでした?1時間くらい?それとも4〜50分?」 A「三本で50分くらいかな。」 K「で、三本でお幾らだったんですか?」 A「ちょうど¥1000だったのよ。観終わって、これは安い!って思ったわ。」 S「あら、ちょっと興味があるわねぇ、その短編。で、どんなんだったのか、 もう少し詳しく教えて頂戴よぉ〜。」 A「さっき3本立てっていったでしょ。1本目が鈴木京香主演の<音声案内に従って走行して下さい>、 2本目が三浦友和主演の<男の子はみんな飛行機が好き>、そして3本目が北村一輝主演の<流れよ我が涙、 と探偵は言った>の3本なのよ。」 K「ちょっと待って下さいよ。どこかで聞いたような気がするんですけどね、その三浦友和のやつは。 え〜と、なんだったかなぁ〜?・・・・あれじゃないですか?ヤクザの話。 そのヤクザが飛行機が好きで好きでていう話ですよね、確か。」 A「そうそう。組織に追われている主人公と彼に復讐するために恋人を拉致して彼に挑むもう一人のヤクザ。 その決闘の場にラジコン少年が模型飛行機を操縦して遊んでるのよね。一瞬自分の少年時代を想い出す主人公。」 K「そうそう。思い出しましたよ。前にウェブでやったやつです、それ。 決闘で彼女を取り返した後に飛行機の音で空を見上げるんでしたよね。それで・・・」 A「その飛行機を追っかけて行くのよ。笑っちゃうけど、どこかほのぼのとして良かったわね。」 S「面白そうじゃな〜い。で、他の2本は、どんなの?まずは鈴木京香のやつから教えて頂けますこと?」 A「簡単にいったらキャリア・ウーマンの話よね。仕事バリバリの主人公が高速で渋滞に巻き込まれるのよ。で、 独り言でカーナビに文句を言い出すのよね、もっと早く行ける道を教えろぉ〜〜〜!!!って。 そう言ってもカーナビは、音声案内に従って走行して下さい、って言うばかり。」 S「そりゃそうよねぇ。その為のカーナビですものねぇ〜。音声ガイダンスに、って言うだけに決まっているわよねぇ。」 A「まあ、聞きなさいよ、伸さん。でね、何もかにもに自信のある彼女は音声案内に従わずに違う道を走り出すのよ。」 K「へ〜、なんか面白くなってきましたね。」 A「そうすると、突如として音声案内が始まるのね。で、案内されるままに車を走らせると、 不倫相手が家族と幸せそうにしている場所や、大学時代の恋人の前だったりするのね。」 S「それは、自分の過去をもう一度想い出させたいからなのかしらん。」 A「そうね、きっと。で、仕事にはドンドン遅れていくんだけど、何故か音声案内に従ってまたまた車を走らせるのよ。 で、着いた所が、彼女が育った団地の前。」 S「で、気付くんじゃあございませんか?自分が走り過ぎていた事を。」 A「あ〜〜ら、流石ぁ〜。流石は伸さんだわ。長年生きてらっしゃるだけの事はあるわね。その通り。 でもさ、なんかいいでしょ。何か。」 K「そうですねぇ。映像を観ていなくても何かいいです。」 S「まあ、どこにでも転がってそうな話ではあるけど良いわね。」 A「でしょ。この最初の1本で次が楽しくなっちゃったのよ。で、さっきの三浦友和の飛行機でしょ。 馬鹿らしいんだけどね、いいんだな、これがまた。」 K「そうなると3本目ですよね。期待しちゃいますね。」 S「で、3本目は、どんな話でございますの?」 A「そうね、なんて言うのかな、う〜む、メルヘン?」 K「メルヘンですか。なんでしょうね、メルヘンですからね。」 A「ありふれた調査をしない探偵が、人魚を探してほしいという依頼をうけるのよ。 調査して行き着いた海辺のキャバレーにその人魚はいるんだけど、何故か過去の記憶を持ってないのね。 そんな人魚に惹かれて行く探偵。探し出した事で仕事は終わった筈なのに何故か気がかりで仕方ないのよね、 人魚の事が。それで再びそのキャバレーにいくんだけど、・・・」 S「そこにはもうそのキャバレーは無かったんでしょ。」 A「益々驚きぃ〜。そうなのよ、そこは崖だったのよね。」 S「まあ、良くある話でございますわよ。」 A「でね、落胆してると後ろから何か音がするのよね。振り返って海を見てみると、 そこには波紋が広がっているの。」 K「わぁ〜、メルヘンですね。」 A「でしょ、ホッとした気持ちにさせてくれるのよ。」 S「いいわね。どこにでも有りそうな話でございますけど、いいねぇ。アタクシも観に行こうかしらねぇ。」 K「ショート・ムーヴィーって短いから飽きなくていいかもしれませんよね。まだやってますよね。」 A「もちろんよ。今月いっぱい。でも、レイトショーだからね。時間だけは気を付けてよ。 それから情報誌なんかには<SO-RUN MOVIE>って表記されてると思うからそっちも気を付けてね。」 K「他にショート・ムーヴィーってやってますか?」 A「同じ所で来月から始まるわよ。確か、<ショート・フィルム・マーケット>とかいうやつだったと思ったわ。 20本くらいが幾つかのグループに分けられて上映される筈よ。アッシ、こっちも観ようかなって思っているのよね。」 K「たまには良いですよね、短いのも。」 S「そういえば、アタクシもこの前、ちょっと短いのを味わったんでございますけど、美味しかったわね。 たまには短いのもいいですわねえ、ふふふふ、ははは・・・・・。」 A&K「ちょっと、それって、ははは・・・・・。」 おわり *登場人物は全て仮名です。 *今回紹介した映画は 1)SO-RUN MOVIE 上映中〜6月30日まで 渋谷シネマ・アンジェリカ 2)ショート・フィルム・マーケット2006 7月1日〜28日まで 渋谷シネマ・アンジェリカ以上です。どうぞ足をお運び下さい。 2006.6.25
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