<老いてもなお・・・>の巻

ゼンちゃん(以下Z)「こんばんはぁ〜。」

あき(以下A)「あら、ゼンちゃん、いらっしゃ〜い。はいオシボリどうぞ。」

Z 「有難うございます。え〜と、まずはビールかな。」

敏夫さん(以下T)「そうよねぇ〜。まずはビールよねぇ〜。」

Z 「で、どうだったんですか、名古屋。」

A 「はい、お待たせしました。・・・名古屋ね、う〜む、良かったわよ。」

T 「何よ、名古屋に行ってたの?何しに。」

A 「あのさ、敏夫さんは知ってるでしょ、ピンキー・ウィンターズ。そのライヴがあったのよね、 名古屋で。」

T 「あら〜、いやだぁ〜。ピンキー・ウィンターズ行ったの?何で教えてくれなかったのよぉ〜。 僕も行きたかったわよぉ〜、彼女だったら。」

Z 「ライヴだったんですね。オイラはてっきりお芝居か何かで行ったのかと思ってましたよ。 で、誰なんです?そのピン・・・ウィンターって。」

T 「ピンキー・ウィンターズよぉ〜。もうゼンちゃんは興味ないからねぇ〜、ジャズに。」

Z 「そんな事ありませんよ。エラ、サラ、カーメンにビリー、エディット・ピアフにパタシュー、 グレコ、それにアズナブール、バルバラ、マチューにぃ〜・・・。」

T 「もうようございますわよぉ。ジャズばかりじゃなくてシャンソンにもお詳しいのねぇ〜。」

A 「もうイヤミなんだから、敏夫さんったら。」

Z 「あれ?シャンソン・・・。あっそうか、ピアフはシャンソンでしたっけね。」

T 「ピアフだけじゃございません。その後に言った人達、み〜んなシャンソンでございますわよぉ!」

A 「まあ、いいじゃないの。」

Z 「で、そのピンキー、何でしたっけ?」

T 「ウィンターズでしょ!」

Z 「そうそう、そのウィンターズってどういう人なの?」

A 「1931年生まれらしいから今年で77歳って事になるけど、本当に元気でね。」

T 「あ〜ら、そんな歳だったのねぇ。まあ、アルバムの数が少ないからねぇ〜。」

A 「でもね、デビュー作が1954年の録音でしょ。 そのあと一枚出してから子育てで引退しちゃったじゃない。」

T 「そうでしょ。で、僕も名前は知ってたけど、一昨年来るまで忘れてたわよ、彼女の存在自体をねぇ。 今年も来たんだったら行きたかったわぁ〜。」

A 「で、1980年代にカムバックして数枚アルバムを作ってるし、最近は活動も活発で、 2000年を越えてからカムバックしてからのアルバムが日本でも発売になるとちょっとした話題になって2006年に初来日。 この時75歳。で、滞在したわずか11日間で、6ステージをこなすといった超ハードスケジュール。 今回も8ヶ所でのステージをこなしたの。」

Z 「凄いタフですね、そんな歳なのに。」

T 「僕は前回来日した年末だったかしら、神田の Tokyo TUCって所で聴いたんだけど、 もう元気そのものだったものねぇ〜。で、今回のライヴはどうだったのよぉ〜。」

A 「(写真を見せて)こんな所でやったんだけどね。そうだわねぇ〜、大体40人くらいかな、 キャパが。」


Z 「凄〜い!そんな小さな所なんだ。何処でもS席だよね、それだったら。」

A 「で、ライヴが始まったのが8時ちょっと過ぎ。途中休憩30分ほど挟んで終わったのが11時を回ってたのよ。」

T 「大盤振る舞いねぇ〜。どれくらいやったの?曲は。」

A 「え〜とね、今回はギターの畑ひろし、ベースの名古路一也との共演だったんだけど、 1ステージ目は、ギターとベースとのデュオ、<How about you>で始まっていよいよ彼女の登場。 軽く ス ウィングして<All of me>を歌うと、その後に、スローやボッサとリズムに変化をつけて 12曲を立て続けに歌いきったの。」

T 「まぁ〜、聴きた〜い!盗み録りは無いわよね。」

A 「あるわけないでしょ。でも写真は撮ったわよ。ほら、こんな感じでステージが進んだのよ。」


Z 「へ〜。良く撮れたよね。」

A 「ちゃんと許可とりました、事務所の人に。」

T 「あら〜、素敵じゃないの。まあ、悔し〜〜〜い!!」

A 「で、2ステージ目は、最初にやっぱりギターとベースで1曲やって、<Goody Goody>でスタート。 もうこれがノリノリで。でジョークも交えながら9曲目の<A Foggy Day in London Town>のところでは、 LondonをNagoyaに替えて大喝采を受けてたのよ。でアンコールの<I've got the world on a string>まで11曲。 本当に素敵な時間だった わね。」

Z 「でも、凄いなぁ〜。その歳で益々元気って。」

A 「そうよ。足もちゃんとしてたし、ず〜っと立ちっ放しだったしね。それからとっても気さくで、 アッシも休憩時間に話に行ったんだけど、疲れているにも係わらず、凄くフレンドリーに話してくれて、 おまけに写真まで一緒に撮ってくれちゃったのよね。」


T 「ま〜ぁ、悔し〜〜〜い!色々話たのねぇ。」

A 「そうそおう。で、彼女のデビューアルバムを録音した翌年に生まれたっていったら笑ってたし、 その10インチアルバムを持ってるんですって言ったら、それは売るべき、高く売れるわよって。 勿論ジョークなんだけどさ。本当に気さくだったわね。」

Z 「でも、最近特にその歳の人が元気だよね。オイラ達は負けちゃうよ。」

T 「そりゃそうですわよ。僕達は戦争を経験してるんだから、なんてったって。ねえ、あきちゃん。」

A 「やだ、敏夫さん、アッシは戦争経験ないわよ、戦後生まれだから。」

T 「知ってるわよ!でも、今の子達みたいにヤワじゃないわよね、あなたも。ははは・・・。」

A 「それは言えてるかもね。」

Z 「ほら、この前ここに貼ってあった<アプサンス>っていう芝居をやった吉行和子もいい歳だよね。」

A 「そうね。彼女も70歳を超しちゃったわね。でも、舞台では全く感じさせない演技をしてたわよ。」

T 「市原悦子も野際陽子も同じ歳でございいますわよ。み〜んな元気よねぇ〜。」

A 「そうそう。今年惜しくも亡くなっちゃったけど、去年85歳で素晴らしい来日ステージを見せてくれた アンリ・サルバドール(フランスの歌手)も80過ぎてから再び脚光を浴びたし、 日本の森光子なんかも80半ばでしょ。益々元気よね。まあ、でんぐり返しは封印されちゃったけどさ。」

T 「でもさぁ〜、吉行和子もこの舞台で引退するらしいわよねぇ〜。」

Z 「そう言えば、市原悦子の<家政婦は見た>シリーズもとうとうファイナルになるらしいですよ。」

A 「まあ、吉行さんの場合は舞台を引退するだけで、朗読や映像は引退するわけじゃないし、 市原さんも家政婦シリーズが終わるだけで、活動が全く終わる訳じゃないのよ。」

Z 「そうなんだぁ〜。じゃあ本当に益々これからも期待できるよね。敏夫さんも?ははは・・・。」

T 「何をいとっとぉ〜。僕なんか何時お迎えが来たっておかしくないんだからね。」

A 「何言ってんのよぉ。そんな事言ってるくせに色事は全く衰えてないみたいじゃない?」

T 「あら、誰らか聞いたの?」

A 「色々入ってくるのよ、店やってると、噂がね。」

Z 「凄いよね、敏夫さん。でも、そろそろお転婆もぉ〜・・・。」

T 「おだまり!!!ははは・・・。」

A 「まあ、老いてもなお、ってところよ、ね、敏夫さん。ははは・・・・。」

一同 「ははは・・・・・・。」

おわり

*今回紹介したライヴは、

1) ピンキー・ウィンターズ来日公演
    日本ツアー終了
以上です。屋内外を問わず、これから益々イヴェントが増える季節です。バテない様に注意して楽しみましょうね。
2008.7.12


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