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<アカデミーの行方と再演は難しさ>の巻
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洋次(以下Y)「こんばんは!」 あき(以下A)「いらっしゃい、洋次。はい、オシボリ。」 Y 「あ〜、ホッとしますねぇ〜。」 竹ちゃん(以下T)「まあ、仕事から離れたらホッとしなきゃ。」 A 「そうよね。その為にバーはあるんだからね。」 Y 「え〜と、今月は変わりました?お勧め。」 A 「勿論よ。今月はね、<モスコミュール>なの。」 Y 「モスコミュールですか?な〜んだ、あんまり珍しくないですね、今月は。」 T 「洋次さ、アキちゃんだって大変なのよ、毎月毎月だもんねぇ〜。 たまには珍しく無いものだってお勧めにするわよねぇ。」 A 「そうそう。竹ちゃん、流石だわ。でもね、今月はキンキンに冷えたストリチナヤ・ヴッカを使ってるし、 ジンジャエールも冷えてるのを加えるのよ。」 Y 「へ〜。それじゃ、今月のモスコミュールを頂こうかな。」 A 「アイよっ!・・・はい、お待たせ。」 Y 「う〜む、美味しいです。やっぱり全部が冷えてると違うかも。 それに何時ものモスコと比べたらちょっと辛いかなぁ〜。」 A 「そうでしょ。本当はね、何時もこんな状態で提供したいんだけどねぇ。まあ、 冷蔵庫の大きさもあるしさ。それよりもお店の大きさがあるじゃない。沢山は置いておけないのよね。」 T 「そうよね。これだけ小さい店なんだから。」 A 「まあ、そうね。やっぱり限界あるもん。」 Y 「まあ、そうかな。ところでさ、アキさん。アカデミー賞のノミネートどうです?」 A 「あ〜、そんな季節だもんね。3月から2月になったじゃない、数年前から。何かさ〜あ、 まだ違和感が有るのよね、2月っていうのが。」 T 「あれじゃないの?正月がやっと終わったって思ったら直ぐだから。ねえ、慌しいのよ、 きっと。でも、これって日本だからじゃない?」 A 「まあ、そうなんだけどね。」 Y 「それにしても、ノミネートされたよね、<おくりびと>。」 T 「あれは良い映画だったもんね。でもさ、外国人に分かるのかしら?あの映画。」 A 「難しいかもね。アッシもあんな職業があること自体知らなかったし。ましてや、外国じゃあねぇ。 でも、本当に良い映画だったわよね。」 Y 「他のは知らないんだけど、獲れるんじゃないかな、今度は。」 T 「まあ、他のを観て無いから何とも言えないけどね。アキちゃんはどう思う?」 A 「まあ、結構いい線行くんじゃないかって思うけど、イスラエルの<Waltz with Bashir> って言うのが強敵なんじゃないかって。」 T 「なに?観たの?それ。」 A 「観ちゃいないんだけどさ。 この前アカデミー賞の前哨戦って言われているゴールデングローブ賞の授賞式見た時に、 ちょっとだけ流れたんだけど、これが結構良さそうなのよ。」 Y 「と言うと?」 A 「外国語映画賞なんだけど、アニメなのね。」 T 「アニメ?」 A 「そうなのよ。ドキュメントをアニメにしたっていうやつなの。」 Y 「へ〜、ちょっと惹かれるよね。」 T 「そうねぇ〜。観てみたいわよね。」 A 「でしょ。まあ、ゴールデングローブでは外国語映画賞を獲ったんだけどアカデミーではね・・・。」 Y 「で、これって何て読むの?」 A 「ゴメンゴメン。これってね、<ワルツ・ウィズ・ベイシャー>って読むのよ。」 Y 「ベイシャーか。」 T 「その他の賞で気になったのって何かある?」 A 「そうねぇ、やっぱり助演男優賞かな。」 Y 「あの人だよね、<ダーク・ナイト>の。」 T 「あ〜、ヒース・レジャーねぇ。丁度今頃じゃない?去年の。」 A 「そうね。亡くなったって聞いてもうビックリしちゃったわよね。」 Y 「亡くなってからでもノミネートされるんだね。」 A 「それはそうよ。どこかの国みたいに、式に出てないと賞を獲らせないな〜んて事はないもの。」 Y 「そうかぁ〜。じゃあ、結構イケル?」 T 「イケルんじゃない?」 A 「アッシは決まりだと思ってるけど。」 Y 「そのほかには?」 A 「そうね。何と言ってもゴールデングローブ賞でやたらと強かった<スラムドッグ$ミリオネア> がどのくらい獲れるか、逆に全く無視されるかね。」 T 「アタシは<ミルク>がやっぱり気になるわよ。サン・フランシスコで殺されたハーヴェー・ミルクの話。 やっぱりアタシらゲイじゃない。だからとっても気になるのよね。監督もガス・ヴァン・サントだしさ。 作品賞は獲れなくても、何かの賞は獲ってもらいたいわよ。」 A 「そうね。サン・フランシスコでのあの事件が無かったら今のゲイ事情はもっと違っていたものね、 きっと。今度のアメリカのオバマ大統領も就任演説で言ってたじゃない。」 Y 「あ〜、聞いたよぉ。自分の父親の時代は黒人はレストランにも入れなかったってやつでしょ。」 T 「そうそう。あれ感動的だったわよね。それと一緒。直ぐにどうこうはならないけど、 ゆっくりと時間が過ぎればね・・・。」 A 「そうね。で、今年もお店でアカデミーの予想クイズやるから皆投票してよ。」 Y 「じゃあ、やるやる。用紙は?」 A 「え〜とね、店では10日からにしてるのよ。10日から22日の営業終了までね。」 T 「それじゃ、また来た時にね。それもそうなんだけど、最近何か観たぁ〜?」 A 「先月に渡辺香津美と吉田美奈子のデュオ・ライヴに行ったのと、東京乾電池の<秘密の花園>、 今月は芝居をこれから2本観る予定よ。」 Y 「あのライヴ行きたかったんだよね。どうだった?」 A 「もう期待通り。香津美さんのギターテクニックと吉田美奈子のディープな歌を満喫した一夜だったわよ。 約1時間半。アンコールを入れて12曲ね。」 Y 「あ〜、悔しいなぁ〜。今度あったら絶対に行こうっと。」 T 「アタシは東京乾電池の<秘密の花園>が気になるわよね。それってさ、昔、 唐十郎が作って緑魔子と柄本明が本多劇場でやったやつと同じなのかしら?」 A 「そうなのよ。もう三十年近く前に本多劇場の?落としでやったやつ。」 T 「で、どうだったの?」 A 「やっぱり、初演の印象が強すぎるとねぇ〜、って事かなぁ〜。」 Y 「ダメだったんだ。」 A 「って言うか、初めて観た人にはそこそこだったと思うんだけど、初演を観た人は、 やっぱり超えられなかったな、みたいなね。」 T 「あ〜、そうなのぉ〜。」 A 「今回は、角替和枝が演出したんだけど、ほぼ初演と同じだったと思うのね。でも、 やっぱり役者の技量が違い過ぎるっていうかねぇ。」 T 「イマイチだったんだ。」 A 「まあ、今更柄本明に主人公のアキヨシをやれとは言わないけどね。いちよ、 もろはの二役を演じた高尾祥子は真似ているのか意識し過ぎなのか、緑魔子にそっくりな言い回しだったし。 でも、緑魔子じゃないんだからって。」 Y 「よっぽど初演が良かったんだね。」 A 「って言うか、印象が強かったのよ、さっきも言ったけどね。何しろ、アキヨシが柄本明、 いちよともろはの二役を緑魔子、その夫を清水宏(宏は糸偏が付きます)治でしょ。 もう凄いキャストよね。」 Y 「柄本明しか知らないなぁ〜。緑魔子って聞いたことはあるけどぉ〜・・・。」 T 「まあ、仕方ないわよ、興味が無きゃさ。で、何が一番違ったって思うのよ、アキちゃんは。」 A 「やっぱり台詞の言い方っていうか、発する言葉の強さよね。」 T 「それって、観客への伝わり方って事かしら。」 A 「そう言う事よ。やっぱり役者の力量っていうのかな。今回は脇にベテランを配して、 主役には若手を起用したのよね。これからを考えると劇団にとっては凄く良い事だと思うんだけどね。 これって、アトリエ公演だったらまだマシだったかもしれないけど、本公演じゃない。 やっぱりもう少しねぇ〜。」 Y 「まあ、アキさんは厳しいからね、観方が。」 A 「そんな事はないわよぉ。観て感じたまんまを言っているんだからさ。 厳しいとか厳しくないとかの問題じゃないと思うのよね。」 T 「まあ、そうよね。観方や観てる量によっても全く変わってきちゃうからさぁ。観る方は期待するのよ、 どうしても。」 A 「そうそう。流石に竹ちゃんね。よく解かっていらっしゃる。」 Y 「再演って難しいんだね。」 A 「そうね。特に初演が良いとねぇ。東京乾電池の<秘密の花園>の再演は、再演が如何に難しいかを、 って言うか、初演を超えることの難しさをアッシらに教えてくれたわね。」 Y 「あっ、いけねぇ。もうこんな時間なんだぁ〜。話してると時間て早く過ぎちゃうよね。 そろそろチェックして下さ〜い。」 T 「そうね。アタシも帰るわ。アキちゃん、チェックお願い。」 A 「あいよっ!それじゃ、洋次た1300円で、竹ちゃんは、沢山飲んでいただいちゃったんで、 丁度4000円です。有難うございました。」 Y 「それじゃ、ご馳走様。」 T 「おやすみなさ〜い。」 A 「有難うね。風邪ひかないようによ。お休みぃ〜。有難う!」 おわり *今回紹介したお芝居などは・・・ 1) 第81回米国アカデミー賞 2月22日(日本時間23日) WOWOで23日に衛生中継あり 2) 渡辺香津美&吉田美奈子 公演終了 3) 東京乾電池<秘密の花園> 公演終了以上です。アカデミー賞の予想クイズに投票して下さる方は、 トップページより投票フォームにお入りになって投票して下さい。 お店では10日(火)より投票を受け付けます。 みなさんも予想してみませんか? 2009.2.9
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