亘（ワタル・以下W）「キンちゃん、随分ご機嫌じゃないのぉ〜。」
K 「あっ、亘さん、今晩は！」
あき（以下A）「キンちゃん、はい、オシボリ。ホントにご機嫌ね。」
K 「アキさん、そりゃそうですよぉ。今日、会社の忘年会だったんですよ。で、 会社持ちじゃないですかぁ〜、もう徹底的に呑んでやろうってね、・・・。」
W 「それでかぁ〜。」
A 「じゃ、その勢いで今日もいっちゃう？飲み放題。」
K 「何分でしたっけ？」
A 「75分よ。」
K 「う〜む、今日は呑めそうも無いなぁ〜。」
A 「じゃ、通常でね。ボトルで良いのかしら？」
K 「はい、ロックでお願いしま〜〜す。」
A 「あいよっ！・・・・はい、お待たせ。」
K 「いいよなぁ〜、この氷。美味しくなりますよ、ホント。」
W 「もう超ご機嫌。面白いよね、見てると。ははは・・・。」
K 「ははぁ〜。ですよねぇ〜。」
W 「それにしても、めっきり寒くなったよねぇ。師走って言うけど、本当に用事が多い。 な〜んか訳も無く忙しくなっちゃうよね、この月は。」
A 「そうね。何でなのかしらん。不思議だわよね。」
W 「でも、アキちゃんは、お芝居行ってるんでしょ。」
A 「そうねぇ。今月は既に１本行ったから、あと数本かしら。」
W 「まあ、大変だぁ。で、もう行ったのは何？」
A 「ほら、そこのチラシ。」
W 「＜砂町の王＞かぁ。村岡希美さんが出てるんだね。」
A 「そうなのよ。なんかさ、初日ギリギリまで脚本が出来上がらなかったみたいでね、アッシ、 初日だったから不安でね。ちゃんと開けられるのかなぁ〜って。」
W 「で、どうだったのよ。」
K 「観て来ましたよぉ〜、オイラも。」
A 「あら、行ったんだ、キンちゃんも。」
K 「もう熱かったですよ、舞台が。」
A 「そうね。バイオレンス。」
W 「なんか物騒じゃない。」
K 「あのオジサン、良かったよ。」
A 「あ〜、久保酎吉さんでしょ。彼いいわよ、本当に。来年、こまつ座が公演する井上ひさしの処女戯曲、 ＜日本人のへそ＞にも出るのよね。あの存在感、本当に凄い！」
K 「物語はTVとか映画とかを見ている様だったなぁ〜。」
A 「そうね。最近多いわよね、その手の芝居。今回も出ている希美さんが中心となってる ＜真心一座・身も心も＞の芝居もそうなんだけど、バイオレンス色が強い芝居が本当に多いわよ。 でもさ、アッシ、あんまりバイオレンスは好きじゃないのよね。」
K 「え〜、オイラはだ〜い好き。亘さんも好きだよね、バイオレンス。」
W 「まあ、嫌いじゃないけどさ、俺も芝居じゃね、ちょっとって。」
A 「まあ、いいんだけどさ、その後がね。例えば、バイオレンスだけで終わっちゃうと、何なの？って。」
W 「分かる分かる。そう思うんだよ、俺も。」
A 「でしょ。悪くはないんだけどぉ〜、ねぇ〜。ほら、最近の若い劇団って、 それだけで終わっちゃう事が多いような感じがするのよね。流石に今回のシャンプー・ハットや身も心も一座は、 そんな事ないけどさ。」
K 「オイラは超面白かったですよぉ〜。」
W 「キンちゃん、存在自体がバイオレンスだもんね、ははは・・・。」
K 「え〜、どういう事ですかぁ〜、亘さ〜ん。」
W 「ま、そんなに意味はないんだけど、ははは・・・。」
A 「もう止めなさいよぉ、からかうの。」
W 「ははは・・・。で、今月、他に何か有る？」
A 「ほら、今月はまずこれでしょ。」
K 「スタッグ・パーティー・ショーですよね。勿論行きますよぉ〜。」
W 「どれどれ。これチラシだよね。」
A 「そうなんだけどさ、もう前売り分は売り切れちゃってるみたいなのよ。後は、 キャンセル待ちか当日立ち見かな。」
W 「そんなに人気あるんだ、ここ。」
A 「毎年やってるし、ここへ来て浸透してきたんじゃないのかしらね。アマチュアだけど、 結構いいと思うんだけどね、アッシは。」
K 「いや、面白いっすよ、ホント。」
W 「結婚式のご案内？」
A 「そっちじゃなくて裏の方。」
W 「あ〜、＜本日ハ晴天ナリ＞かぁ〜。」
K 「ここって何時も劇場じゃない所でやるんですよぉ。だから最初は驚いちゃうんだけど、 な〜んか良いんだよねぇ〜。」
W 「へ〜。で、今度の会場はぁ〜・・・、クラブ・ワイヤー？」
A 「そうそう。ほら花園神社の参道の横よぉ。」
W 「えっ？それって昔第三倉庫だった所？」
A 「そうそう。あそこよぉ〜。」
K 「何ですか？第三倉庫って。」
A 「昔、ちょっと一世を風靡したクラブよね。ゲイナイトも良くやってたわよね。」
K 「へ〜、そんな所があったんだぁ〜。」
W 「今じゃないからね。当時は画期的だったよなぁ〜。」
A 「本当ね。今でもクラブとして営業してるんだけどね。」
W 「あそこでやるんだったら行ってみようかな。でも、もう無いんだったっけ？チケット。」
A 「今だったらキャンセル待ちに入れておけば？必ず有るのよね、こっちの世界って。 絶対キャンセルする人いるから予約入れておいた方がいいわよ。」
W 「じゃ、アキちゃんに頼めるの？」
A 「いいわよ、連絡しとくから。」
K 「その他にアキさん今月は何観るんですぅ〜。」
A 「今週は＜ピープルシアター＞の＜悲哀の路地＞。」
W 「ピープルシアター？初めて聞いたなぁ〜。」
A 「でしょ。アッシも初めてだったのよ。でもね、他のバーでそこの女優さんと会って話してたら、 ちょっと観たいなって。渡辺えりさんも良いって言ってたみたいだしね。 歌舞伎町を舞台にした路地シリーズの完結篇らしいのよ。」
K 「歌舞伎町が舞台だったら何か親近感も沸きますよ。」
W 「そうだなぁ。他には？」
A 「ブロードウェイからの来日公演、ミュージカル＜アヴェニューQ＞も面白そうよ。」
K 「これですね。パペットミュージカルなのかなぁ〜。」
A 「完全なパペットじゃないのよ。役者がパペットを操作するのは勿論なんだけど、 パペットじゃない登場人物もいてね。それからちょっと危ない内容も話題になったのよね、これ。」
W 「危ない？」
A 「そう。セックスの事とか、同性愛の事、人種差別などなどね。」
K 「それは危ないです。」
A 「でも、ちゃんと恋愛や友情なんかをテーマにもしてるのよ。出来れば英語が堪能な方がいいけど、 字幕付だから何とかね。」
W 「だけどさ、字幕付だとそっちばっかり見ちゃうじゃん。そうすると舞台の方がね、・・・。」
K 「あ〜、オイラもそうなんですよぉ〜。もっと英語勉強しとけば良かったなって、何時も思うんですぅ。」
A 「だけど、仕方ないじゃない、もう。良く聞くことよね、台詞。あと字幕を早く読む技を会得することよ。」
K 「ねえ、日本語で大丈夫なのはないんですか？」
A 「有るのに決まってるじゃないのよ。ここは日本なんだから。ははは・・・。 ミュージカルだったら＜ゴッドスペル＞ね。これもオフ・ブロードウェイの作品なんだけど、 アッシが昔観た時は、オンでやってた＜ジーザスクライスト・スーパースター＞よりず〜っと良かったわね。」
W 「俺も＜ゴッドスペル＞は大好きなんだよね。曲が良いよなぁ〜。＜デイ・バイ・デイ＞なんか最高だよ。」
A 「そうよね。あとさ、フライングステージ年末恒例の＜gaku-GAY-kai＞。 今年は＜贋作・Wの悲劇＞の再演なんだって。郡ちゃんも出るみたいだし、行かなきゃね。それとぉ〜・・。」
K 「まだ有るんですか？」
A 「師走だと言っても観劇は止められないの、ははは・・・・。本当に迫った時期なんだけど、 オフィス３○○が試演会として上演する＜笑うハチドリ＞ね。」
W 「だけど、年末すぎない？最後の週だよね、これ。」
A 「そうなのよぉ〜。アッシ、28日はこれも年末恒例になった＜綾戸智恵＞のライブ、 29日が＜gaku-GAY-kai＞、30日は＜笑うハチドリ＞と３連ちゃんで行く予定なの。」
K 「相変らずですねぇ〜。倒れないでくださいよぉ〜。」
A 「それは大丈夫なんだけど、年末年始の買い物を何時したらいいかって。」
W 「流石に師走。本当に何時も時間無いよね、アキちゃん。」
A 「そうね。誰かアッシに愛の手を、じゃなくて時間を頂戴って。」
K 「アキさんは、時間じゃなくてお金でしょ。」
W 「あっ、な〜んかキンちゃんまたのって来たなぁ〜、ははは・・・。」
一同 「はははは・・・・・。」
おわり
＊ 登場人物は全て仮名です。 ＊ 今回紹介したお芝居などは・・・ １） THE SHAMPOO HAT ＜砂町の王＞ 上演中〜１２/１２まで 下北沢 ザ・スズナリ ２） こまつ座 ＜日本人のへそ＞ 2011年３/８〜２７ シアター・コクーン ３） 真心一座・身も心も ＜流れ姉妹たつことかつこ〜エンド・オブ・バイオレンス＞ 2011年１/27〜２/６ 本多劇場 ４） the Stag Party Show ＜本日ハ晴天ナリ＞ １２/１２、１９、２３ 新宿 CLUB WIRE ５） ピープルシアター ＜悲哀の路地＞ 上演中〜１９日 東京芸術劇場小ホール１ ６） ロックミュージカル ＜GODSPELL〜ゴッドスペル＞ 上演中〜２６日 シアタートラム ７） gaku-GAY-kai 2010 ＜贋作・Wの悲劇＞ １２/２９〜３０ 新宿シアター・ミラクル ８） 綾戸智恵ライヴ １２/２８ STB139 ９） オフィス３○○ ＜笑うハチドリ＞ １２/２７〜３０ アトリエフォンテーヌ １０） 来日ブロードウェイ公演 ＜アヴェニューQ＞ １２/１５〜２６ 東京国際フォーラムC以上です。師走の慌しい時期ですが、どうぞ足をお運び下さいね。
2010.12.11