<アカデミーが面白い>の巻

キム子(以下K)「ちょっとぉ〜、全然分からないんですけどぉ〜。」

あき(以下A)「そりゃそうよ。やってないのが殆どだからね。」

タケちゃん(以下T)「そうですね、日本では二つしか上映してないです。」

A 「今週末に一つ、それから来週に幾つか上映されるんだけど、今のところは二つだけ。 だから当てずっぽうでいいのよ。あくまでも予想クイズなんだからさ。」

T「僕も毎年予想してるんですけど、今まで二つくらいしか当たらなかったんですよ。でも、 予想って楽しいじゃないですか。」

A 「そうよねぇ〜。まあ、20回以上やってて全問正解は3人だけ。難しいちゃ、難しいんだけどさ、 その当たった人だって自分が何懸けたのか覚えてなかったんだから。ははは・・・。」

K 「せめて内容がちょっとでもわかればねぇ〜。」

A 「それじゃ、ちょっとだけ教えちゃおうかしら。」

T 「アキさん、観たんですか?」

A 「観てるわけないじゃない。予告篇よ、予告篇。」

K 「沢山あるから作品賞の候補作でいいわよ。」

A 「それじゃ、作品賞で。」

T 「今年は8つあるんですね。」

A 「そうそう。それじゃ、最初は〜・・・<6才のボクが大人になるまで>ね。」

T 「これ僕観ましたよ。ちょっと長かったけど、良い映画でした。」

K 「あら、そうなのね。じゃ、これで決まりかしら?」

A 「ちょっと〜、気が早すぎるわよ〜。あと7つもあるんだからね。」

T 「それに、アキさんな〜んにも説明してませんし。」

K 「そうね。じゃ、早く早く。どんなのだったの?」

A 「これはベルリン映画祭で監督賞を獲得してるし、イギリスのアカデミーでも作品賞取ってるんだけどね。 6才のボクとその家族のそれからの12年間の物語。つまり、ボクが6才から18才になるまでの家族の歴史ね。」

K 「それだけ?何か賞取りそうもないわよね、それだけ聞くと。」

T 「この映画の素晴らしいのは、それぞれの役者さんが実際の年齢を重ねてるって事なんですよ。 つまり、ボクは6才から12年間をそのボクが演じている。勿論、その家族や周りの人々も。そこですよ。」

K 「努力賞ものね。」

A 「次の<イミテーション・ゲーム>ね。これは副題でも分かる通り天才数学者が第二次世界大戦中、 当時最高と言われたドイツの暗号機<エニグマ>を解明できるかどうか。そして、 天才数学者に迫る危険とは云々って感じかしら。」

T 「理数系の僕としては興味津々ですけどね。」

K 「ダメダメ。アタシは拒否反応。はい、次行きましょ。」

A 「ははは・・・・。え〜と、次はぁ〜・・・。」

T 「バッドマンです。」

A 「違うわよ、<バードマン>。これダークホース。アッシはこれが受賞するって思ってるのよ。」

T 「鳥になっちゃうんですか?主人公が。」

A 「強ち嘘ではないんだけどね。」

K 「ヤダ〜、変身物?」

A 「そうじゃないんだけど。」

K 「何なに?」

A 「嘗て<バードマン>という映画で一世を風靡した主人公が落ちぶれた今、 ブロードウェイの自作舞台<愛について語る時に我々の語ること>で再起をかけようとするのだけど・・・、 っていう話。」

K 「アタシ、何か見た。そうそうエンタメのニュースで見たわよ、これ。評判がうなぎ上りなんでしょ。」

A 「そうみたいなのよね。」

K 「じゃ、アタシはこれにしようっと。」

T 「まだ3つですよ。あと5つも有るじゃないですか。決めるのは早い早い。」

A 「本当よね。セッカチなんだから、本当に。」

K 「じゃ、次いって、次。」

A 「はいはい。次は<グランド・ブタペスト・ホテル>ね。」

T 「これ去年やってましたよね。面白いって評判でしたけど。」

A 「そうなのよ。アッシ、本当はこの作品にアカデミー取らせたいんだけど、ちょっと小品かな、って。」

K 「どんな話?」

A 「グランド・ブタペスト・ホテルに来た新米のドアボーイが見たそのホテル関係者が巻き込まれる事件と、 グランド・ブタペスト・ホテルを回帰する話ね。」

T 「友達は揃って面白いって。」

A 「そうなのよ。映画じゃなきゃ作れないんじゃないかしら、この作品。」

K 「へ〜。」

A 「ベルリン映画祭で銀熊賞とゴールデングローブ賞でも受賞してるのよ。 もうDVDが発売になっている筈だから観てみたら?」

K 「そうするわぁ〜。」

T 「僕もそうしようっと。」

A 「で、次に<セルマ>ね。」

K 「人の名前?」

A 「違う。都市の名前。アラバマ州に本当にある都市、セルマで起こった公民権運動の話。 マーティン・ルーサー・キング牧師がセルマ入りしてからの3ヵ月を描いているのね。」

T 「こういう映画ってアカデミー取りますよね。」

A 「そうね。以前は取りやすかったかもね。でも今回は強敵が多いからねぇ〜。 ちょっと難しいんじゃないかな〜。」

T 「そうかぁ〜。」

K 「6つ目は?」

A 「<博士と彼女のセオリー>。」

K 「またまた理数系?」

A 「ほら、これってホーキンス博士のお話よ。」

T 「ホーキンス博士ですか。」

A 「そう、ホーキンス博士と彼に寄り添って彼を支えた妻の心あたたまるお話ね。」

K 「感動系だわね。」

A 「演技が素晴らしいって評判よ、これ。」

T 「こういう映画って賞狙いっぽいですよね。」

K 「そうね。それ言えるかも。」

A 「でもさ、作品賞となると、さっきも言ったけど、強敵が多くて今回はどうかな?って。」

T 「そうなんですかぁ〜。」

A 「それじゃ、次7番目ね。次は<アメリカンスナイパー>。もう今TVで宣伝してるから知ってるかな?」

K 「見たわ、TVコマーシャル。」

T 「僕も見ました。」

A 「クリント・イーストウッド監督作品。160人を狙撃した一人の兵士の物語ね。 戦場では英雄の彼が現実の世界では果たしてどうなのか?っていう、 イーストウッド監督の鋭い視線が話題になってるわよね。」

K 「やっと最後ね。最後は何?」

A 「最後は<セッション>。これはサンダンス映画祭でグランプリを獲得した作品よ。 ジャズ・ドラマーを目指す青年とスパルタ教師の話。教師を演じるJ.K.シモンズの演技がもう凄いの何のって。 予告篇見ただけでも感じ取ることができるわよ。」

K 「やっぱり難しいわよねぇ〜。」

A 「だから何度も言うけど予想だからね。お遊びよ、お遊び。気軽な気持ちで投票してよ。 今回は、主演クラスが集まった助演の男女優賞、 日本から<かぐや姫の物語>がノミネートされた長編アニメーション賞も楽しみよね。」

T 「〆切は何時でしたっけ?」

A 「今度の日曜日、22日の24時。まあ、お店での受け付けは閉店までね。」

T 「持って帰って検討ってのでも良いんですよね。」

A 「勿論よ。沢山投票してくれると嬉しいし、第一楽しいじゃない。」

K 「じゃ、アタシはこれに決めましょ。ペン貸して。」

A 「は〜い、どうぞ。」

K 「それじゃ、これで。」

A 「あ、キム子、メールアドレス書いておいてよ。一応メアドが無いと無効だからね。」

K 「あら、そうなの?・・・・じゃ、これで。」

A 「はい、確かに受け付けましたよ。こっちでは来週の月曜日、 23日の午前中からTV中継があるから午後2時くらいには結果が分かってると思うの。 WebやTwitter、mixiで結果発表するんで楽しみにしてて。」

T 「僕は一度持って帰って検討してきます。」

A 「勿論いいわよ。ちゃんと週末までには持ってきてね。」

K 「何か楽しみになってきちゃったわ。」

A 「でしょ。アカデミー賞のショーそのものもとっても楽しいのよ。 WOWOWで放送されるから見ることが出来たら是非見てほしいわね。」

K 「あら、ドリンク無くなっちゃった。アキちゃんお代わりぃ〜!」

A 「あいよぉ〜!」

おわり

* 登場人物は全て仮名です。

* 今年第87回アカデミー賞の予想クイズ〆切は日本時間で2015年2月22日24時。
  皆さんの投票をお待ちしておりますね。
2015.2.18


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